台湾発のライブ動画配信アプリ「17 Media」を運営するM17 Entertainment 娯楽集団は、新たに張牧寧氏を営運長(=最高執行責任者、COO)に迎えた。「17 Media」は半年前に日本市場に進出(日本での名称は「17 LIVE(イチナナライブ)」)。すでにライブ動画配信アプリでは日本第2位のシェアを誇る。今年は日本での業務に力を入れ、シェア1位を目指すと同時に、下半期には韓国市場への進出も目指す。
「17 Media」は今月19日、国立台湾大学(台湾北部・台北市)体育館で「第2回華人直播金羽奨(ゴールデンフェザー)」の授賞式を開催する。これは、台湾、香港、日本、マレーシアから選出された合計700名のライブ配信者(LIVER)が参加し、「ベストシンガー賞」、「ベストダンサー賞」、「ベストプレイヤー賞」など各部門での受賞を目指すもの。
張牧寧COOは、M17 Entertainment 娯楽集団に対する第一印象として、「若さ」、「パワフル」、「国際的」を挙げ、「社員が一丸となってアイディアと想像力を働かせ、良い商品を作り、台湾から発信しようとしている。これは容易なことではない」と話す。
同社は現在、日本を含む海外での市場拡大に力を入れており、近く韓国市場への進出も計画している。昨年9月17日、日本市場に進出したばかりのころ、ライブ動画配信アプリ市場でのランキングは4位にすぎなかった。しかし、わずか半年でシェア2位に成長。「今年の目標は、日本市場の開拓に引き続き力を入れ、シェア1位を目指すことだ」と張牧寧COOは語る。
張牧寧COOは、日本はアジア市場に属するとはいえ、独自の文化を持っていると指摘する。例えば日本人は、動画配信者への「投げ銭(ギフト)機能」にあまり慣れていない。このため、どのようにしてその他の方法でこの問題を克服するかを考える必要がある。また、日本人は商品に対する要求が比較的細かい。これも「17 Media」が海外進出を検討するにあたり、克服する必要があると考えている。
ライブ動画配信アプリ「17 Media」は2015年にリリース。現在、全世界で4000万人超のユーザーを抱える。ユーザー1人がアプリを利用する時間は1人当たり平均45分間。M17 Entertainment 娯楽集団の財務長(=最高財務責任者、CFO)を務める顧尚修氏は、「もともと年内に認証LIVERを全世界5,000人に増やすことを目指していたが、今年第1四半期だけでその目標をクリアしてしまった。現在、認証LIVERは全世界7,000人を超える。わずか1四半期で50%近くも成長している。次の目標は1万人だ」と語っている。