2025/08/03

Taiwan Today

経済

台湾中油とベトナム・ソビコがMOU、対東南アジア投資拡大へ

2018/07/23
台湾の石油最大手で国営企業の台湾中油公司は20日、ベトナムのコングロマリット企業であるソビコ・ホールディングス(Sovico Holdings)と業務提携に関する覚書に調印した。(経済部)
台湾の石油最大手で国営企業の台湾中油公司は20日、ベトナムのコングロマリット企業(複合企業)であるソビコ・ホールディングス(Sovico Holdings)と業務提携に関する覚書に調印した。双方は今後、石油探査、石油製品及び石油化学製品の貿易、潤滑油製品の代理販売、それに関連の投資機会に関する共同評価で協力し、ベトナム及び東南アジア市場での商機開拓を目指す。
 
ソビコ・ホールディングスはベトナムで最も名の知られた企業。航空事業(格安航空会社のベトジェット航空)、石油製品の貿易及びガソリンスタンド事業(PVオイル)、不動産事業(ロンタイン開発案、ホテル)、金融事業(ホーチミン市開発銀行)などを展開している。再生可能エネルギーや発電事業にも積極的に力を入れている。そのうちベトジェット航空は、台湾とベトナムを結ぶ路線を最も多く運航させている航空会社。ベトナムの優良企業トップ50社に選ばれており、その時価総額は10億米ドルを超えると言われている。
 
覚書の内容は、台湾中油公司の本業である石油事業を中心とし、ソビコ・ホールディングスと石油探査、石油製品及び石油化学製品の貿易、潤滑油製品の代理販売などの分野で協力するというもの。また、中華民国政府が交流強化の重点としている「新南向政策」対象国(東南アジア、南アジア、オーストラリア、ニュージーランドなど18カ国)での投資も拡大する。
 
台湾中油公司によると、ベトナムは極めて高い潜在力を持つ国で、近年の経済成長率は6%に達している。同社はベトナムのこれからの発展に着目し、ベトナム北部のハイフォン市や、南部のドンナイ省などに投資し、それぞれ台海石油公司(Dai Hai Petro Corp)と越南宏越公司(Hoanh Viet)を設立している。そのうち越南宏越公司は今年1月、台湾の石油化学業者である和勝倉儲公司(Unishine Chemical Corp.)及び合興石化公司(EXCEL Chemical Corp.)と合弁で、潤滑油製品の生産を行い、溶剤や石油化学製品を備蓄する基地の着工式を行ったばかり。2020年の供用開始を目指して現在建設が進められている。また、台海石油公司は1994年に設立。台湾石化合成(TASCO)、慶豊環宇公司、ベトナムHPI社との合弁企業で、液化石油ガス(LPG)の販売を行っている。
 

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