2025/06/19

Taiwan Today

経済

林口新創園区がアジア初の起業支援プラットフォームに

2018/09/27
中華民国全国青年創業総会とグローバル・アントレプレナーシップ・ネットワークが共同で提案した「gAsia Pass」はアジア・太平洋地域で初めてとなる起業のための資源共有の枠組みとなる。(中央社)
アジア・太平洋地域で初めてとなる起業のための資源共有の枠組み「gAsia Pass」は、中華民国全国青年創業総会(青創総会)と起業家のネットワークを支援するグローバル・アントレプレナーシップ・ネットワーク(GEN, Global Entrepreneurship Network)の二つの民間組織が共同で提案したもの。台湾の経済部(日本の経産省に類似)とGENアジア加盟国政府の立ち会いのもと、26日に台北国際会議センター(台湾北部・台北市)において「gAsia Pass」による国際協力宣言記者会見が開催された。記者会見では、台湾、インド、インドネシア、タイ、ニュージーランド、韓国など6か国が共同でアジア・太平洋地域におけるスタートアップを支える生態系(エコシステム)を構築すると発表した。またその拠点として林口新創園区(スタートアップ・テラス、台湾北部・新北市)を初のスタートアップにおけるプラットフォームとすることも明らかにした。
 
青創総会とGENアジア執行委員会の代表国インドはさらに、台湾とインドを代表して起業資源共有協議書を締結した。これで、アジア初となる国際的な起業のためのプラットフォームが正式に台湾で発足することとなった。
 
米国GENのJonathan Ortmans主席は、「GENアジアを通じてアジア各国の起業資源とネットワークを連結し、国際的なスタートアップ生態系の発展に努めている。その中でも台湾は重要なハブ拠点とした役割を担い、アジア・太平洋地域で最も規模と影響力の大きなスタートアップにおけるプラットフォームとなる。国際的なスタートアップ促進のための資金、人材、リソースを統合、交換した資源の共有の場として、透明性を持って公開するという理念に基づき、各国が相互でリソースや経験を交換・共有するよう呼びかけたい。これは、世界のスタートアップ企業にも恩恵をもたらし、国境を超えた市場に照準を定め、順調に定着するよう信じている」との見通しを語った。
 
経済部は、「台湾政府は全力をあげてスタートアップおよび中小企業を支援している。gAsia Passによる国際的な提携が、国境を超えたスタートアップに関する研究・開発の原動力となり、AIoT(モノのインターネット(IoT)と人工知能(AI)を組み合わせた技術)の発展で市民の暮らしをより良く、起業家に対してより良い起業環境を提供できるよう期待している」と説明した。
 
26日に開催されている起業家のスタートアップを支援する国際イベント「2018 GEC+ Taipei」を主催する権利を得た青創総会の徐煥清会長によると、gAsia Pass計画で青創総会は今後、執行秘書としての役割を担う。任務内容は、国際間のスタートアップ促進のため、査証(ビザ)、資金、リソース、人材の流通を更に利便化させるほか、さらに重要なのが実験場所の提供や設置だ。各国はそれぞれの利点や強みを生かして、国境を越えたスタートアップ共同創業者による投資や入居を誘致する狙いだ。
 
台湾は、ICT(情報通信科学技術)産業チェーンとハードウエア、ソフトウエアの統合が強みで、今後、18日に開園した林口新創園区をアジア初の国際的な起業のためのプラットフォームモデルとする方針。

協定を締結した台湾とインドは、今後資源共有に関する詳細について討論を続けていく。また、向こう数カ月、インドネシア、タイ、ニュージーランド、韓国とも実質的な提携に向けた協定の締結を話し合い、地域経済の更なる統合の促進に努める。

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