2025/04/28

Taiwan Today

経済

最高級のレンブが欧州でテストマーケティング、業者は「嫁に出すよう」

2018/12/18
台湾南部・屏東県の最高級レンブ(左)が初めて欧州でのテストマーケティングのため輸出された。生産農家の王瑞雄さん(右)は、「欧州人の肥えた舌に挑戦する」と意気込んでいる。(王瑞雄さん提供、中央社)
台湾南部・屏東県で一番早い時期に採れるレンブ(蓮霧)が市場に出回り始めた。「黒金剛」という品種の栽培で知られる農家、王瑞雄さんはこのほど、初めて欧州からの注文に応じ、レンブ500個を18日に空の便で出荷した。台湾のレンブが欧州に販売されるのは初めてだという。
 
50箱に分けて詰められたレンブ500個はいずれも最高級のもの。王さんが生産した最高級レンブは1個200台湾元(約720日本円)と高価ながら台湾ではたちまち売り切れる。その可能性に目を付けた商社が今年、欧州市場でのテストマーケティングを計画。王さんはそれに協力することにした。
 
レンブはぶつかると傷みやすい他、鮮度が保たれる時間も短い。王さんはこのため、今回は一つひとつ包み、細く刻んだ紙の緩衝材を詰めるなど特別な対応をしており、他の国に向けたものと比べて包装全体のコストが高めになった。「嫁に出すような気持ち」と話す王さんは、欧州のどの都市へ売られていくのかは知らないが、最高級のフルーツとして1個単位で販売されるそうだと期待。今回のテストマーケティングが成功すれば、商社がただちに次のオーダーをすることになっており、王さんは、「欧州人の肥えた舌に挑戦し続ける」と意気込む。
 
屏東県農業処によれば、同県は十数年前にレンブをロシアでの見本市で紹介したが、その後の販売にはつながらなかった。レンブは日持ちが悪く、ぶつかると傷みやすい。輸出量が増えれば海運での出荷が考えられるが輸送時間が長いためレンブには適さない。同県では、今回の欧州向け販売は空運を使うため、限られた量の高級品として単価を高く設定した販売方式になると説明している。
 
 

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