2025/05/25

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経済

台湾初、5G体験バスが台北市信義区を走る

2020/06/11
中華電信は11日より、台湾初となる5G体験バスを台北市信義区で走らせる。運行時間は6月11日から7月2日までの3週間。場所は台北市信義計画区。始発は午後2時20分、最終は午後8時40分。休日や祝日の場合は最終が午後9時20分となる。写真右は中華電信の林国豊執行副総裁、左は中華電信行動分公司の陳明仕総経理。(中央社)

電信大手の中華電信は7月1日より5G(第5世代移動通信システム)のサービスを開始する。これにより、台湾は正式に5G時代に突入する。中華電信は10日、国家通訊伝播委員会(NCC)の指導の下、台北市(台湾北部)の協力を得て、台湾初となる5G体験バスを信義区で走らせることを明らかにした。

 

5G体験バスの試乗イベントはきょう(11日)から3週間に渡って実施される。バスでの移動を通して、5Gの高速・大容量通信を利用した4K・8K映像のストリーミング配信、5Gを利用した公共サービスなどを体験し、官民一体の協力モデルによって5Gを活用したスマートシティの発展を目指す。

 

中華電信の林国豊・執行副総裁(Executive Vice President)によると、5G体験バスで体験できる高画質4K・8K映像のストリーミング配信は、バスが通過するルートに設置された7つの基地局による綿密なネットワークにより、非常にスムーズに動画を視聴することができるという。

 

5G体験バスは、中華電信の傘下企業である勤崴国際公司(KINGWAYTEK)の協力を得て開発したもの。5GとIoT(モノのインターネット)の技術を応用した車両で、車両の安全を360度スマートモニタリングし、ほぼ死角のない視点から、遠隔操作のプラットフォームに異常を直ちに報告できるようになっている。また、運転士の食事・喫煙の有無、疲労や注意力欠如などの状況も監視できる。

 

中華電信はまた、アプリ開発の艾斯移動股份有限公司とも協力し、専用アプリ「Mobii」を開発した。5G体験バスの利用者は、このアプリを通して乗車券を取得することができるほか、特約店舗でサービスを受けることができるクーポン券も得ることができる。バスに乗ると、AR(拡張現実)によるガイダンスサービスが提供される。アプリ「Mobii」の右上にある「AR導覧服務(=ARガイダンスサービス)」を開き、バス内部にある特定のアイコンにカメラを向けると、ARのバスガイドが登場して乗客のためにガイダンスを行う。

 

このほか感染症対策として、モバイルPOS機能を使った利用者への全自動検温や、AI(人工知能)を使ったマスク装着の有無の自動判定などを実施し、乗客が安心して試乗できるようになっている。

 

なお、このバスはADAS(先進運転支援システム)を搭載しており、5Gが持つ低遅延の特性を活かし、路側設備との連携によって、通行人が信号無視をしたら警告を出して減速したり、車両が右折・左折する際に通行人にそれを知らせたりするなどして、走行の安全を確保する。

 

5G体験バスの運行時間は6月11日から7月2日までの3週間。場所は台北市信義計画区。始発は午後2時20分、最終は午後8時40分。休日や祝日の場合は最終が午後9時20分となる。乗車地点は台北メトロ(MRT)ブルーライン「市政府」駅と、台北メトロ(MRT)レッドライン「台北101/世貿」駅となる。

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