2025/08/04

Taiwan Today

経済

台湾株式市場が最高値更新、台湾積体電路製造(TSMC)がけん引

2020/07/28
台湾株式市場の加権指数は27日、中盤で1万2686.36ポイントに達し、史上最高値を更新した。終値は前取引日に比べて284.26ポイントと大幅に上昇し、1万2588.3ポイントで引けた。半導体受託生産の世界最大手である台湾積体電路製造(TSMC)が加権指数の上昇をけん引した。(中央社)
台湾株式市場の加権指数は27日、中盤で1万2686.36ポイントに達し、史上最高値を更新した。終値は前取引日に比べて284.26ポイントと大幅に上昇し、1万2588.3ポイントで引けた。終値も最高値を更新した。取引量は2,523.99億台湾元(約9,088億日本円)だった。なお、台湾株式市場の加権指数の終値としては、1990年2月10日の1万2495.34ポイントが最高値だったことから、30年ぶりの記録更新となった。
 
加権指数の上昇をけん引したのは半導体受託生産の世界最大手である台湾積体電路製造(TSMC)だ。今年6月以降、外国人投資家が売りから買いに転じ、合計29万枚近くを買い越した。これが、コロナショックと米国による華為技術(ファーウェイ)排除の陰影を一掃。同社の株価は右肩上がりを続け、100台湾元(約360日本円)前後も上昇した。株式時価総額は2.4兆台湾元(約8.64兆日本円)以上も増加し、総額10兆台湾元(約36兆日本円)以上に達している。これは台湾株式市場の株式時価総額の27%近くに達し、堂々の1位を維持している。
 
TSMCの株価が1枚1台湾元(約3.6日本円)上昇すれば、台湾の加権指数が約8.5ポイント上昇することになる。同社の株価は6月に入ってから100台湾元(約360日本円)近く上昇していることから、加権指数を800ポイント以上押し上げたことになる。台湾株式市場の加権指数は6月に入ってから約1,740ポイント上昇しているが、その半分近くがTSMCの貢献であり、台湾株式市場の最高値更新にとって最大のけん引役になっていることは明らかだ。
 
TSMCは9月14日より、米国の新たな輸出規定に従い、中国の通信機器大手メーカーである華為技術(ファーウェイ)との取り引きを中止する。それでも今年の営業収入は昨年比2割の増加が見込まれている。
 
TSMCは今年、同業他社に先行し、5ナノメートル製造プロセスによる量産を正式に開始した。これは、TSMCの顧客であるアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が、ライバルであるインテルが新製品生産プロセスで苦戦しているところに乗じてシェアを伸ばすのに役立っている。このため市場では、TSMCがインテルからも代理生産を受注し、半導体業界における地位をさらにゆるぎないものにするのではないかとの見方が広がっている。

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