2025/07/18

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経済

財団法人国家衛生研究院、早ければ年内にDNAワクチンの臨床試験へ

2020/09/08
財団法人国家衛生研究院(National Health Research Institutes)は7日、新型コロナウイルス向けのDNAワクチンの開発を目指すことを明らかにした。国による経費助成金を受け、早ければ年末にも臨床試験に移行したい考え。写真はイメージ。(外交部)
衛生福利部(日本の厚生労働省に類似)を主務官庁とする財団法人国家衛生研究院(National Health Research Institutes)は7日、新型コロナウイルス向けのDNAワクチンの開発を目指すことを明らかにした。国による経費助成金を受け、早ければ年末にも臨床試験に移行したい考え。なお、台湾ではすでに国光生技、聯亜生技、高端疫苗と米国立衛生研究所(NIH)の3組がワクチン開発の第1相臨床試験に移行している。
 
国家衛生研究院は新型コロナウイルス感染症のまん延が始まったころからワクチン開発計画を始動していた。既存の技術プラットフォームやバイオ製剤メーカーの協力を得て、ワクチン開発のための4大プラットフォームを立ち上げた。それがペプチドワクチン、DNAワクチン、組換えウイルスワクチン、サブユニットワクチン(組換えタンパクワクチン)だった。
 
国家衛生研究院は、動物実験によって免疫効果を確認した上で、DNAワクチンを今後のワクチン開発の主軸とすることを決めた。政府による経費助成を受けて研究をさらに進め、臨床試験に移行させたい考えだ。
 
国家衛生研究院によると、計画がスムーズに進んだ場合、早ければ年末にも第1相臨床試験を始め、2021年1月には第2相臨床試験に移行できる見込み。緊急使用許可(Emergency Use Authorization:EUA)を受けられ、第2相臨床試験の効果が良好であればワクチンの生産と第3相臨床試験を同時並行で行うことができる。
 
しかし、国家衛生研究院の梁賡義院長は、「第3相臨床試験は台湾にとって大きな課題となる」と指摘する。台湾では新型コロナウイルスの封じ込めに成功しており、国内での感染発生率が極めて低いため、海外との協力が不可欠になるためだ。このため国家衛生研究院はまず、第1相臨床試験と第2相臨床試験の遂行に専念するとしている。
 

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