2025/07/01

Taiwan Today

経済

林交通部長、電動大型バスの発展に向けて「ナショナルチーム」構想示す

2021/02/19
交通部が電動大型バスのモデル計画を推進、技術的な自立に向けて業者が一丸となって取り組む「ナショナルチーム」構想で、同産業を次の「護国神山」に育てたいとしている。写真は成運汽車製造による電動大型バス。(聯合報より)
交通部(日本の国交省に類似)が18日、電動大型バスの現況と将来を考える「2021年電動大客車発展成果与展望論壇」を開催、林佳龍部長(大臣)が議長を務めると共に電動大型バスのモデル計画に参加する業者の資格審査合格書を授与した。合格書を受けたのは成運汽車製造股份有限公司と華徳動能科技股份有限公司(RAC Electric Vehicles Inc.)の2社。林交通部長はまた、同計画に関する補助金の申請は今年5月末まで受理することも明らかにした。
 
林交通部長はあいさつの中で、電気自動車(EV)は台湾における「次の『護国神山』だ」と強調、電動大型バスの開発に関連の業者が一丸となって取り組む「国家隊」(ナショナルチーム)を組織し、台湾が徐々に自前の技術を確立できるようにする考えを示した。「護国神山」は「国を守る神の山」の意味で、台湾で台風を遮り被害を低減させる中央山脈などを形容する言葉。ここでは台湾経済を支える主力産業の一つを意味する。
 
林交通部長は、この日電動大型バスで高速道路を移動したことを明らかにし、「非常に安定していて快適だった。スピードも速く、環境にもやさしく安全だ」と評価した。今回審査を通過した企業2社のうち華徳動能科技は主に電池を生産しており、成運汽車製造は大型バスメーカー。この2社がモデル計画参加に踏み切ったことについて林交通部長は、「政策と市場を有望視しているからだ」と歓迎した。
 
林交通部長は、電気自動車産業が発展していくことは明らかだが全世界での競争は熾烈だと警戒、台湾での自動車産業はかつて「植民地」だったため真の技術的自立は果たせていないと述べ、今後スマート化・電動化・国産化を推進していく必要性を指摘した。林交通部長はまた、様々なハードとソフト、革新的な応用を結び付けるプラットフォームを整え、リビングラボでのビッグデータを蓄積すれば将来的にはカスタマイズされたサービスまで行えると自信を示した。林交通部長はそして、内需市場のみならず一定の技術的蓄積もある台湾が電動大型バスから戦略的なブレイクスルーを実現することに期待、「今必要なのは政府が政策を明確にして、産業発展の『火をつける』ことだ」と語った。
 
 

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