2025/05/03

Taiwan Today

経済

台湾初のDXイノベーションハブがオープン、人材育成で産業のDX支援へ

2021/07/02
経済部加工輸出管理処はこのほど資訊工業策進会(トリプルアイ)と共に台湾で初めてとなる「デジタルトランスフォーメーション・イノベーション・ハブ」を台湾南部・高雄市にある「高雄ソフトウェアテクノロジーパーク」にオープンした。(経済部サイトより)
経済部(日本の経産省に相当)加工出口管理処(以下、「加工輸出管理処」)は台湾南部・高雄市にある「科技産業園区」(高雄市前鎮区と楠梓区にある複数のサイエンスパーク)での「数位転型人才培育基地」計画を推進、このほど財団法人資訊工業策進会(III トリプルアイ)と共に台湾で初めてとなる「デジタルトランスフォーメーション・イノベーション・ハブ(Digital Transformation Innovation Hub)」を「高雄軟体科技園区」(高雄ソフトウェアテクノロジーパーク)に立ち上げた。今後「共学」(共に学習)、「共識」(コンセンサス)、「共創」(共に創造)のモデルを通じて製造業における中高レベルのデジタルトランスフォーメーション(以下、「DX」)を広めるための人材160人、DXに関するコンサルタント80人を育成し、企業による2億5,000万台湾元(約9億8,300万日本円)規模のDX関連投資につなげると共に、DXに関するサービスで16億台湾元(約63億日本円)以上の生産額を生み出す。DXの手本となる実例を共に創り出し、台湾南部におけるDXに関する産業クラスターの誕生を目指す。
 
加工輸出管理処の楊伯耕処長によれば、「科技産業園区」は今後、台湾南部における製造業のDXのための重要な舵取り役を担う。特に「亜洲新湾区(Asia New Bay Area)」の「5G AIoT創新園区」にある「高雄軟体科技園区」は5Gのソフトウェア技術の応用の場で、技術的イノベーションと人材の育成をリードすることになる。加工輸出管理処では年々拡大するデジタル技術のニーズを満たすため、「高雄軟体科技園区」開発第二期計画を拡大、より多くの企業の投資と入居を促すことで台湾南部におけるデジタル技術産業のクラスター拡大を目指している。資訊工業策進会では今後最大のカギとなる分野であるモノのインターネット(IoT)、人工知能(AI)、ブロックチェーン、クラウド、ビッグデータ分析、エッジコンピューティング、5Gといった新たなデジタル技術を応用することで製造業の変革を進め、産業の付加価値を高めていくとしている。
 
加工輸出管理処が台湾で初めて立ち上げた「デジタルトランスフォーメーション・イノベーション・ハブ」には高雄市とHTC(宏達国際電子股份有限公司)が協力、施設内全てで専用の5G(SA方式=独立型)ネットワーク環境が提供されるほか、5Gのリモート共同作業スペースも設けられる。またスマート工場でのソリューションとしてのAR(拡張現実)ロボットアーム制御技術の展示も行われる。地元ならではの新たな価値を共同で生み出すことで企業の自発的なDXを支援。それをまず「科技産業園区」での手本となる実例から南部工業エリアへと拡大、徐々に地元の産業のイノベイティブな変革と発展へとつなげ、台湾南部にソフト・ハードの両面でのウィンウィン効果を生み出すという。
 
 

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