2025/05/28

Taiwan Today

経済

蔡総統、「台湾国際エネルギー見本市」開会式に出席

2021/12/09
蔡英文総統は8日、「台湾国際智慧能源週(=台湾国際エネルギー見本市、Energy Taiwan 2021)」の開会式に出席し、台湾をアジアのグリーンエネルギー発展拠点とすべく、政府が全力で支持することを約束した。(外交部)
中華民国対外貿易発展協会(TAITRA、日本での名称は台湾貿易センター)と国際半導体製造装置材料協会(SEMI)が共催する「台湾国際智慧能源週(=台湾国際エネルギー見本市、Energy Taiwan 2021)」が8日、台北市(台湾北部)南港区の南港第2展示ホールで始まった。開会式に出席した蔡英文総統は、世界が「ネットゼロ(=二酸化炭素の排出実質ゼロ)」を目指す中、台湾をアジアのグリーンエネルギー発展拠点とすべく、政府が全力で支持することを約束した。
 
蔡総統は、2050年までに「ネットゼロ」を達成することは世界のコンセンサスであり、そのカギを握るのがエネルギーの構造転換だと指摘。「台湾国際エネルギー見本市」は台湾のグリーンエネルギー産業の実力をアピールし、政府がこれを重視していることを示すものだと説明した。また、気候変動はこれから世界にとって大きな課題になるが、台湾ではすでに環境保護署(日本の環境省に相当)や行政院(内閣)が関連の対応について準備を進めているとして、「アジアにおけるグリーンエネルギーの発展拠点は台湾になると信じている」と述べ、これを政府が全力で支持することを約束した。
 
SEMIの統計によると、今年第3四半期における台湾の半導体設備の出荷額は73億米ドルに達した。また、今年台湾の半導体生産高は4兆台湾元(約16.4兆日本円)に達する見込み。蔡総統は、「企業のグリーンエネルギーに対する需要は非常に大きい。政府は必ずや企業に協力する」と約束した上で、5年前と比べると台湾の太陽光発電容量は4.5倍に達し、台湾で2つ目の洋上風力発電施設が商業運転を開始していることから、2025年までにグリーンエネルギー分野の対台湾投資額は1.7兆台湾元(約7兆日本円)、生産高は2兆台湾元(約8.2兆日本円)に達し、それによって16万個の雇用機会が創出されるとの見通しを示した。
 
蔡総統はまた、「グリーンエネルギーへ向けた構造転換」の過程では液化天然ガスからのシフトが必至だとした上で、桃園市(台湾北部)大潭観塘工業園区で建設計画が進む台湾中油公司の「第3液化天然ガス(LNG)受入基地(略称「三接」)」は台湾南部の電力を北部に送る「南電北送」の問題や台湾中部の大気汚染問題などを改善することになると説明。「エネルギーの構造転換の過程においては確かに多くの課題がある。しかし、それがどれだけ困難なものだとしても、政府はこれからも前進を続ける」と力説した。
 
「台湾国際智慧能源週」は10日まで開かれている。
 

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