2025/06/21

Taiwan Today

経済

秋の味覚、台湾産ブンタンが日本輸出へ  

2022/08/23
行政院農業委員会農糧署は22日、台湾省青果運銷合作社台中分社と共同で、今年の日本向けブンタン(文旦)輸出について記者発表を行った。(農業委員会サイトより)
行政院農業委員会(農委会、日本の農林水産省に相当)農糧署は22日、台湾省青果運銷合作社台中分社と共同で、今年の日本向けブンタン(文旦)輸出について記者発表を行った。農糧署は生産者団体や輸出業者と協力して日本向けブンタンの生産と輸出に取り組んでおり、2020年には20年以上中断していた日本への輸出が再開、栽培面積も2020年の13ヘクタールから昨年の45ヘクタールへと拡大している。
 
農糧署の胡忠一署長は、ブンタンの輸出は、それまで98%と大きな比率を占めていた中国が昨年68%と縮小し、今年は禁輸となったが、香港やカナダ、シンガポール、日本を中心に昨年より伸びており業績を楽観していると述べた。
 
今年は再び日本の茨城県笠間市の笠間台湾交流事務所と協力し、同市及び近隣の大洗町の学校21カ所の児童約6,930人の給食として提供する。また、ブンタンを紹介する資料をまとめ、日本の子どもたちに台湾産ブンタンの味わいや特色、産地について学んでもらい、食育を通じた台湾ブンタンの海外市場開拓を進めるとともに台日の友好関係構築に一役買いたいとしている。
 
胡署長によると、今年の台湾ブンタンの栽培面積は3,866ヘクタール、生産量は6万9,000トン余。3月の開花の時期には雨で気温が上がらず、7月は東部で猛暑だったため生育に影響があり、生産量は例年の1割減だという。
 
なお、中国が今年8月3日なって突然台湾ブンタンの禁輸措置を決めたが、中国は2017年において台湾ブンタンの輸出量2,411トンのうち98%を占めていたものの、昨年は輸出量が7,062トンに伸び割合は68%に下がった。今年の生産量は約1割減の7,000トンとなり中国が禁輸措置を採っても影響はさほど深刻ではないと胡署長は語った。
 
胡署長はまた、ブンタンは台湾で中秋節の果物とみられているが、収穫期は8月から10月までの「秋のフルーツ」であり、農家のためにも食物繊維やビタミンが豊富なブンタンをたくさん食べてほしいとしている。

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