台湾港務公司は6日午前、高雄港旅運中心(=クルーズターミナル)の供用開始記念式典を開催した。式典には行政院の陳建仁院長(=首相)も出席し、「誰もが心待ちにしていたクルーズターミナルがついに供用を開始した。初日から早速、2隻のクルーズ船を迎えることができた。(コロナで中断していた)高雄港の国際クルーズ船市場回帰を象徴するものだ」と喜んだ。
陳建仁院長は、「高雄港クルーズターミナルはスマート化や電子化された設備を完備しており、旅客の通関もスムーズだ。より多くの外国人観光客をここから台湾に迎え入れたい」と期待を寄せた。また、高雄港クルーズターミナルが高雄流行音楽センターと並び、高雄市の亜洲新湾区(=ベイエリアの再開発区)を代表する重要なランドマークとなることは「高雄市の誇りだ」と述べた。
台湾港務公司の李賢義董事長によると、高雄港クルーズターミナルの外観は、台湾最大の金属製3Dカーテンウォールからなる。海洋のなだらかな動きを表現したもので、海の玄関口である高雄市の新たなランドマークとなるよう期待を寄せた。ターミナルは愛河湾の左側に位置し、有人の出入国審査窓口22か所と無人の自動化ゲート4台を設置。高雄港を母港とする場合は1時間当たり2,100人、寄港地とする場合は1時間3,500人の通関が可能。また、最大で25万トン級のクルーズ船を受け入れることができる。
この日は、コロナ禍で長く中断していた海外のクルール船の高雄港への寄港も再開した。寄港したのはマーシャル諸島籍船の豪華客船「セブンシーズ・エクスプローラー」とオランダ籍船のクルーズ客船「ウエステルダム」で、愛河湾の両側にある高雄港クルーズターミナルと高雄蓬莱クルーズセンターに相次いで入港。これにより合計2,527人の海外の旅客が高雄港から入国した。