行政院農業委員会(日本の農林水産省に相当)の陳駿季副主任委員(=副大臣)は8日、日本のWismettacフーズ株式会社及び日本のプロ野球団「埼玉西武ライオンズ」の招きを受け、ベルーナドームで行われた西武ライオンズ対中日ドラゴンズの試合の始球式に参加するとともに、日本の野球ファンたちに台湾産のパイナップル、バナナ、マンゴーなどのフルーツを紹介した。また、台湾産バナナ877本と台湾産パイナップル81個を球団にプレゼントした。株式会社西武ライオンズの奥村剛社長は「日本の消費者は台湾のフルーツが大好きだ。野球でも日本と台湾は多くの交流がある」として一行の訪問を歓迎した。また、Wismettacフーズ株式会社の辻川弘社長は陳副主任委員に対して、同社が今年、台湾からパイナップルとバナナ計5100トンを購入することを改めて約束した。
昨年台湾の果物の輸出量は約3.9万トンに達した。そのうち日本向けは約2万トン、全体の過半数である51%を占めた。台湾にとって日本はすでに、中国に取って代わる最大の果物輸出市場となっている。とりわけパイナップル、バナナ、マンゴー、ライチ、文旦、ポンカン、台湾ナツメなどは、いずれも日本の消費者から愛され、支持されている。これらの果物のほかにも農業委員会は現在、赤肉のドラゴンフルーツ(※白肉のドラゴンフルーツは日本への輸出が可能)やアテモヤ(現在は冷凍のみが日本へ輸出可能)、ミニトマトなど、台湾産の質の高い果物をさらに多く日本へ輸出できるよう日本政府と交渉を行っている。
Wismettacフーズ株式会社は1912年創業。日本では極めて大きな規模を持つ果物・野菜の貿易業者で、年商1,800億日本円を超える。長く台湾産バナナ、パイナップル、マンゴーなどを日本に輸入しており、台湾の生産者・団体や輸出企業との関係も強い。同社の辻川弘社長は昨年12月1日、農業委員会の陳添寿副主任委員と東京でMOUを締結。今年以降、毎年少なくともパイナップル(生)3,500トン、バナナ1,500トン、冷凍パイナップル100トンを輸入するとしている。