国家の発展に関する政策の策定などを担う国家発展委員会の龔明鑫主任委員は、東京で開催された「日台スタートアップサミット2023」を終えた後、同委員会が主催する地方創生人材育成プロジェクトに参加する若者20名とともに九州を訪問し、地方創生の現場を参観し、交流を深めた。
龔明鑫主任委員が率いる地方創生訪問団は22日までに、熊本県や福岡県の9つの地方創生拠点を訪れた。訪問したのは熊本県のくまもと農家ハンター、黒川温泉観光旅館協同組合、株式会社SMO南小国、福岡県八女市の木屋芳友園、NPO法人まちづくりネット八女、株式会社うなぎの寝床、うきは市のうきはの宝株式会社、福岡市の株式会社ベンナーズなど。これらを訪問したのは台湾の微醺農場の黄衍勳さん、共下歇の羅傑さん、都蘭国共創計画の鄭宜豪さん、東岸部落産業促進協会の王嘉勳さん、Global頭城国際地球村の彭仁鴻さんなど。それぞれ自身の経験を交えながら日本側と活発な交流を行った。一行はまた、熊本県宇城市、南小国町、福岡県柳川市、八女市などの首長からも熱烈な歓迎を受け、今後の台日の地方創生交流のための基礎を作ることに成功した。
これとは別に龔明鑫主任委員は17日、熊本県選出の坂本哲志衆院議員、金子恭之衆院議員と会見し、台湾と熊本県の交流について意見交換を行った。翌18日には熊本県の蒲島郁夫知事を表敬訪問し、今回の九州訪問の目的が熊本県や福岡県の地方創生拠点を訪問し、日本の地方自治体や民間業者と、地方創生の実践や経験について意見交換することにあることなどを伝えた。また、台湾が2018年以降、地方創生事業に力を入れており、5年近くの努力が実り、ようやく成果が出てきたこと、今回日本を訪れた20人の若者は、いずれも地方創生で一定の成果を上げており、九州各地の地方創生拠点と交流することで、さらに良い成果を上げられるだろうと期待を寄せた。龔明鑫主任委員は蒲島知事との会談で、TSMC(台湾積体電路製造)の子会社、JASMの熊本工場建設の状況についても触れ、工事が順調に進むことを願っていると伝えた。これに対して蒲島知事はJASMの工場建設が順調に進み、予定通り操業できるよう必要な協力を提供することを約束した。龔明鑫主任委員はその後、JASMを訪問。堀田祐一社長からも、工場の建設計画が順調に進んでいることなどの説明を受けた。