経済部(日本の経済産業省に相当)国際貿易署と中華民国対外貿易発展協会(TAITRA 日本での名称は台湾貿易センター)がアジア最大級の食品・飲料見本市「FOODEX JAPAN2024 第49回国際食品・飲料展」(3/5~3/8 東京ビッグサイト)のため共同で計画した台湾パビリオンが5日にオープンした。前日の4日には記者会見を開催、タレントのビビアン・スーさんが応援のため登場して台日のメディアを大勢引き付けた。
記者会見は4日午後、東京都内のホテルで行われ、中華民国対外貿易発展協会の黄志芳董事長(理事長)と国際貿易署の李冠志副署長が出席。また台湾で高い人気を誇り、日本でも知名度の高いタレント、ビビアン・スーさんがゲストとして登場した。台湾パビリオンが大いにPRされたことで、イベント開催期間中に1人でも多くの日本人バイヤーが台湾パビリオンを訪れ、一般の来場者が台湾の食品を味わってくれることが期待されている。
中華民国対外貿易発展協会の黄董事長は、台湾の業者は「FOODEX JAPAN」をとても重視しており、今回の台湾パビリオンには13の県・市が参加するなど、業者たちの日本市場に対する強い期待が表れていると指摘。台湾パビリオンでは178社が189のブースを使ってそれぞれの商品を展示、面積は2,000平方メートル近くで外国のパビリオンとしては2番目に大きいと強調した。
国際貿易署の李副署長は、「日本は台湾のよき友であり、台湾がアジアで経済を発展させるため最重要のパートナーだ」とした上で、今回豊富な食品を集めて展示することは台日間における最高の「食品外交」に等しいと期待した。
台北駐日経済文化代表処の周学佑副代表、農業部(日本の農林水産省に相当)の范美玲主任秘書(農業部のナンバー5)もスピーチ。さらに台湾南部・屏東県の周春米県長(=県知事)、同中南部・嘉義県の翁章梁県長、嘉義市の黄敏恵市長がうなぎのかば焼き、ドライフルーツ、からすみ、蜂蜜のギフトなどそれぞれの県・市の食品を紹介した。
今回の台湾パビリオンをPRしていくため、対外貿易発展協会は様々な関連イベントを計画。開催期間中、毎日数量限定で台湾スタイルのアフタヌーンティー(水出しウーロン茶、イカ団子の揚げ物、豆花=トウファ、ビールなど)を提供するほか、日本で歓迎されている台湾の野菜・フルーツをモチーフにしたマスコット(マンゴー、バナナ、枝豆、ドラゴンフルーツ)が定期的に会場内を周回して来場者と交流し、台湾フルーツの知名度向上を図る。
農業部の統計によれば、2023年における台湾の主力農産物の輸出額は48.93億米ドル。そのうち日本向け輸出は7.1億米ドルで、主なものは冷凍水産品、枝豆、パイナップル、花き。日本は台湾の農産物にとって2番目に大きい輸出相手国で、4番目に大きい輸入相手国であるなど、双方には農産物で盛んな貿易の往来がある。「FOODEX JAPAN」は台湾の業者が日本市場、アジア市場、世界の食品市場を開拓していくための重要なプラットフォームとされており、今年台湾の食品業者が代表団を組織して海外の見本市に参加する中でも最大規模の食品見本市だという。