近年、台湾ナツメ(中国語表記は蜜棗)の快進撃が続いている。2016年から日本が輸入を開始したのに続き、2019年には韓国もこれに続いた。ほかにも様々な国に向けて輸出されている。日本のグリーンマートやトップマートなどのスーパーマーケットは6日、高雄産台湾ナツメの試食販売を行った。ナツメは日本人にとってなじみの薄い果物だが、消費者がその場で味を確かめることができる試食サービスは非常に好評だという。
高雄市における台湾ナツメの作付面積は737ヘクタールと、全国シェアの4割以上を占める。高雄で生産される台湾ナツメは薄緑色の外観が美しいほか、皮が薄く、果肉が真っ白できめ細かい。また、大ぶりで丸いのも特徴で、国内外の消費者に愛されている。
日本は台湾産ナツメの輸入に厳しい条件を課しており、摂氏1.2度以下で連続14日間の低温検疫殺虫処理を行った上で出荷され、日本側が求める高い基準の検疫や残留農薬の検査などが行われる。つまり、日本へ輸出されるナツメは、一定の品質以上であると言うことができる。しかし、日本の消費者にはまだなじみの薄いフルーツであるため、高雄市は日本のスーパーでの試食販売を通して、日本の人々にもっと高雄産のナツメについて理解を深めて欲しいと期待を寄せている。
高雄市農業局によると、関東エリアで高雄産の台湾ナツメを販売しているのは千葉県市原市を中心に展開している食品スーパーマーケットの「せんどう」、東京・千葉・埼玉エリアに食品スーパーマーケット「スーパーベルクス」を展開するサンベルクス、千葉に展開する生鮮卸値市場「トップマート」で、総店舗数は75軒に上る。いずれも一昨年、高雄市の産地を視察に訪れて以来、高雄産のフルーツを高く評価し、現在に至るまで協力関係が続いている。これらのスーパーでは6日に台湾ナツメの試食販売を行った。今回は台湾ナツメを取り扱うが、今後はパイナップルやライチなど延べ30回の試食販売を予定しているという。