2025/06/06

Taiwan Today

経済

農業部、エスワティニ王国と協力してアフリカの伝統野菜に新たな価値を付与

2024/03/18
台南市善化区に本部を置く農業研究のための非営利組織「亜蔬-世界野菜センター(AVRDC)」は農業部及び外交部の委託を受け、エスワティニ王国を含むアフリカ南部で「台湾-アフリカ野菜イニシアチブ(TAVI)」計画を推進している。写真はエスワティニNPGRC(国立植物遺伝資源センター)で行われた種子貯蔵庫のオープニングセレモニーの様子。前列右はAVRDCのMarco Wopereis博士、右から2人目は在エスワティニ王国中華民国大使館の梁洪昇大使、中央はエスワティニ王国のMandla Tshawuka農業大臣、左から2人目は農業部国際事務司の林麗芳司長。(農業部)
台南市善化区に本部を置く農業研究のための非営利組織「亜蔬-世界野菜センター(The World Vegetable Center、AVRDC)」は農業部及び外交部の委託を受け、エスワティニ王国を含むアフリカ南部で「台湾-アフリカ野菜イニシアチブ(TAVI)」計画を推進している。アフリカ原生の野菜の種子の永久保存を進めることで、食料安全保障に貢献するのが目的だ。
 
農業部などはTAVI計画に基づき、エスワティニ王国のNPGRC(国立植物遺伝資源センター)やAVRDCタンザニア地域遺伝資源保存センターについて、ハード・ソフト両面から近代化を図ることに協力している。具体的には、アフリカ原生野菜の遺伝資源の収集とスタッフの能力向上を図るとともに、地元の生産者と協力して現地の学校給食の内容を強化し、地産地消の食農教育を普及させている。さらに、伝統野菜の種子を提供したり、その栽培技術を教えることで、学校や家庭菜園での栽培を積極的に推進している。同時に、現地での野菜採集や遺伝資源保存を引き続き行い、エスワティニ王国における伝統野菜の教育システムへの組み込みを強化することで、その生産と消費能力を高め、食料供給の自給自足を目指している。TAVI計画はすでに一定の成果が表れつつある。
 
農業部国際事務司の林麗芳司長はこのほど、訪問団を率いてエスワティニ王国を訪問した。3月14日にTAVI計画の成果について話し合う最初のシンポジウムに参加し、エスワティニの伝統野菜を使った新たな調理法を発表した。また、エスワティニの農業、教育、衛生当局等の重要な官僚と海外の協力パートナーによるイニシアチブの調印に立ち会った。これは、アフリカの野菜の種子をエスワティニに持ち帰り、栄養のサステナビリティと食料安全保障の確保を呼びかけるというもの。林麗芳司長はほかに、エスワティニ王国NPGRC(国立植物遺伝資源センター)で行われた種子貯蔵庫のオープニングセレモニー等の関連イベントにも出席した。セレモニーには、アメリカ合衆国国際開発庁(USAID)、南部アフリカ開発共同体(SADC)などの関連のパートナーや、国際連合世界食糧計画(WFP)などの国際組織のエスワティニ常駐職員らも参加し、エスワティニ及びアフリカにおける台湾の取り組みや貢献に関心が寄せられた。
 

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