2025/05/13

Taiwan Today

経済

台湾とリトアニアが農業貿易での協力深める、持続可能な農業の理想モデルが焦点に

2024/05/09
台湾とリトアニアとの農業貿易と技術交流拡大のため、農業部の杜文珍常務次長とリトアニア農業省の次官が6日、共同で第2回「台湾-リトアニア農業協力会議」を開催した。前列右から7人目が王雪虹駐リトアニア代表。同左から4人目がリトアニア農業省のVytenis Tomkus次官。(農業部サイトより)
台湾とリトアニアとの農業貿易と技術交流拡大のため、農業部(日本の農林水産省に相当)の杜文珍常務次長(=事務次官)とリトアニア農業省のVytenis Tomkus次官が6日、共同で第2回「台湾-リトアニア農業協力会議」を開催、台湾の王雪虹駐リトアニア代表(=大使)とリトアニアのPaulius Lukauskas駐台代表がスピーチした。
 
農業部によると、第2回会議では農産物の貿易と販路開拓に関する議論のほか、遺伝資源の面での協力、低炭素農業技術、加工と応用の三つを主要テーマにして対話を行った。また、気候変動への対応も議題となった。特にリトアニアにおける不耕起の低炭素栽培技術は、高品質な農業に長年取り組む台湾にとって欧州諸国から学ぶべき重要な部分だという。一方、台湾からは農薬使用量低減政策及び極端気象に対応するための耐熱性ある品種の開発と栽培技術などを紹介、双方は持続可能な農業の理想的な実践モデルを共同で探った。
 
また、農業部の代表団は今回、リトアニアで台湾の垂直農法を導入した企業、Leafood社を訪問した。同社は台湾とリトアニアが共同出資して立ち上げた欧州最大の野菜の垂直農業場。台湾の革新的技術と農業法人によるリトアニアの首都進出の具体的成果で、台湾の農業技術を欧州でさらに多くの国に広げ、よりスマートで強靭な農業生産環境を整える上でも貢献しているという。
 
農業部によると、台湾とリトアニアは昨年台北で「台湾-リトアニア農業協力了解覚書」に署名すると共に第1回「次官級農業協力会議」を開催、台湾製シロップ及びその他食品の調製品のリトアニア向け輸出を3倍近くに増やすことに成功した。また、リトアニア製のペットフードの台湾向け輸出も倍増の勢いとなっている。リトアニアの有機食品も台湾で認証を獲得、台湾への輸出が可能になる見通し。農業部は、これらはみな両国の農業対話と協力が双方の行政、ならびに企業が市場を知ろうとするニーズ、そしてルール作りを加速し、農産物貿易と協力を広げていることを示すと説明している。
 
農業部ではさらに、台湾とリトアニアの農業担当省庁はそれぞれが台湾の欧州連合(EU)進出、そしてリトアニアのインド太平洋地域進出のための重要なパートナーだと指摘。今回の会議では農業技術の開発、法律、行政での調整といった面での協力を強化し、台湾の新鮮な農産物と加工品、シルバー向け製品と機能性製品の輸出機会を探ったと説明した。農業部はこうした取り組みを通じて両国の農業関連企業により大きな付加価値を生み出したいとしている。
 
 

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