農業部(日本の農林水産省に相当)が29日夜、日本のプロ野球球団・読売ジャイアンツと協力し、東京ドームで「台湾果物ブランドデー」イベントを実施、台湾の高品質なフルーツの特色をPRした。球場に、「台湾農業部の高官がドームで台湾のフルーツを贈ります」というアナウンスが流れると、4万6,000人の野球ファンは大いに盛り上がった。
東京ドームではこの日のナイターで、セントラルリーグのジャイアンツとパシフィックリーグの福岡ソフトバンクホークスの交流戦が行われた。試合開始前、農業部の胡忠一政務次長(=副大臣)と農業部農糧署の姚志旺副署長、台湾のプロ野球球団、富邦悍将(ガーディアンズ)と楽天桃猿(モンキーズ)のチアリーダー各2名がグランドに入り、胡政務次長が日本版生産履歴のタグが付けられた台湾産パイナップルとマンゴーをジャイアンツに寄贈、台日の友情を深めると共に台湾産フルーツの日本における露出に貢献した。
「台湾果物ブランドデー」イベントでは球場内の看板やテレビ中継を通して台湾産フルーツを宣伝したほか、来場者先着1万名に台湾産フルーツのイメージに彩られた特製うちわをプレゼント、さらに入場ゲート付近には台湾産フルーツの展示ブースを設けた。
展示ブースでは胡政務次長とスタジアムDJの高橋大輔さんがファンと消費者に食べごろの台湾産パイナップルを選ぶテクニックを伝授。台湾からやって来たチアリーダーたちは実際にパイナップルを選んで手本を見せ、ブース前にはカメラを構えるファンたちが集まったほか、「我愛台湾、台湾加油(台湾を愛している、台湾がんばれ)」と書かれたTシャツを着て応援する人たちもいたという。
今回は台湾のプロ野球リーグ「中華職棒大聯盟(CPBL)」が間に立ち、台湾の農業、CPBL、読売ジャイアンツの三者による協力が実現。台湾のパイナップルとマンゴーがちょうど収穫の最盛期であることから農業部は特に高品質な台湾産パイナップルとマンゴーを厳選して、それぞれ40箱(各10キログラム)と20箱(同5キロ)をジャイアンツにプレゼントした。
胡政務次長は報道陣に対し、農業とスポーツを結び付ける考えを示した上で、特に今回のCPBLとジャイアンツのコラボレーションは「壮挙だ」と指摘。果物は台湾が誇る産業で、日本人にも人気なので、4万6,000人の観衆が集まる東京ドームはとても良い宣伝のチャンスだと説明した。台湾フルーツを贈り、宣伝のためジャイアンツに一役買ってもらうことで、より多くの日本の消費者に生産履歴のしっかりした台湾産フルーツが日本に輸出されていることを知ってもらうのだという。
胡政務次長一行はこの日午前には、「フーズマーケットさえき多摩平の森」で台湾産パイナップルの即売会を開催。また、青果の大手サプライヤー、株式会社ドールや株式会社ファーマインド、株式会社東京さえきなどを訪問して意見交換を行った。