2025/05/22

Taiwan Today

経済

台湾のスタートアップ企業、AI導入した赤ちゃんケア装置が「USA Today」50選に

2025/01/14
台湾のスタートアップである澔心科技(SiriuXense)は今年の「CES 2025」に、AI技術を活用して赤ちゃんの体調を判定し、赤ちゃんのためにオリジナルの子守唄を生成するスマートウェアラブルデバイスを出展した。この商品はデジタルヘルス部門でCESイノベーション・アワードを受賞したのに加え、『USA Today』紙の「Top 50 Product」にも選出された。(澔心科技提供、中央社)
米国ラスベガスで開催されていた世界最大規模のテクノロジー見本市「CES 2025」が10日(現地時間)に閉幕した。台湾から参加したスタートアップである澔心科技(SiriuXense)が開発した、AI技術を活用して赤ちゃんの体調を判定し、赤ちゃんのためにオリジナルの子守唄を生成するスマートウェアラブルデバイスが、デジタルヘルス部門でCESイノベーション・アワードを受賞したのに加え、『USA Today』紙の「Top 50 Product」にも選出された。
 
今年の「CES 2025」で展示された商品は、ほぼすべてにAI技術が導入されており、とりわけ健康に関連するウェアラブルデバイス、例えば睡眠時無呼吸症候群を検出するスマートリングや糖尿病患者のための連続血糖モニターなどが注目された。また、成人向けの製品だけでなく、赤ちゃん専用のウェアラブルデバイスも昨年よりも多く見られた。
 
台湾の澔心科技は、声紋センサー技術を活用して開発した赤ちゃん用のスマートケアデバイス「UniWhale」を「CES 2025」に出展した。このデバイスはシリコン素材で作られており、赤ちゃんの体温、呼吸、心拍数、活動状態、さらには腸の動きまでを追跡し、AI技術でデータを分析して赤ちゃんの睡眠状態を判読するというもの。もし、窒息や呼吸困難が検知されると通知して注意を促す。
 
このデバイスは赤ちゃんのためのスマートナニー(乳母)のようなもので、赤ちゃんの睡眠を助けるためにオリジナルの子守唄を生成することもできる。赤ちゃんの健康をサポートするだけでなく、保育者の睡眠の質も向上させるため、新米パパ・ママにとっては大きな助けとなる。
 
この技術は、今年のCESでイノベーション・アワードを受賞したのに続き、『USA Today』紙が発表する「Top 50 Product」にも選出された。
 
澔心科技のほかにも、今年は国家科学及技術委員会が支援する台湾のスタートアップ3社がCESイノベーション・アワードを受賞した。今年のCESには4,500社以上が出展しており、そのうちスタートアップは1,400社を占めた。これだけ多くの出展企業の中で存在感を示すのは決して容易なことではない。
 
このほか、米『ニューヨーク・タイムズ』(New York Times)傘下の製品レビューサイト「Wirecutter」も澔心科技の商品を紹介している。このサイトでは、この製品が市場における唯一の赤ちゃん用スマートモニターではなく、同じカテゴリーの製品にはアメリカのブランド「Owlet」のウェアラブル・スマートソックス「Dream Sock」があることを指摘しながらも、澔心科技やその他の商品の登場によって、AI技術が将来新米パパ・ママたちの助けとなり、赤ちゃんに対してより良いケアを提供できるよう期待を寄せている。
 
 

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