2025/03/09

Taiwan Today

経済

頼清徳総統、ヘリテージ財団創設者のエドウィン・フルナー氏との面会でTSMCの対米投資計画に言及

2025/03/05
頼清徳総統は4日午後、米国のシンクタンク、ヘリテージ財団創設者のエドウィン・フルナー氏(左)と面会した。フルナー氏は最新版の「世界経済自由度報告書」を頼総統に手渡し、台湾の「経済自由度」が昨年に続き世界4位だったことは台湾が健全で安定した法制度と良好な投資環境を持つことを意味するものだと称えた。(総統府)
頼清徳総統は4日午後、米国のシンクタンク、ヘリテージ財団(Heritage Foundation)創設者のエドウィン・フルナー氏と面会した。フルナー氏は最新版の「世界経済自由度報告書」を頼総統に手渡し、台湾の「経済自由度」が昨年に続き世界4位だったことは、台湾が健全で安定した法制度と良好な投資環境を持つことを意味するものだと称えた。
 
頼総統はこの会見で、台湾と米国が互いにとって重要な貿易パートナーであり、産業交流が活発に行われていることを強調。その一例として、米国アリゾナ州にすでに650億米ドルの投資を行っている半導体受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)がこの日、さらに少なくとも1000億米ドルの追加投資を行うことを発表したことに触れた。
 
頼総統はさらに、台湾は今後、ハイテクやエネルギー産業、農業などの分野で対米投資と輸入の拡大を希望しており、米国などの民主主義のパートナーとともに、より強靭で多様な半導体のサプライチェーンを築き、新たな国際情勢に対応していけるよう期待していると述べた。
 
賴総統は同時に、権威主義の拡張が続く中、自由を愛し、そして自由を守る国として、台湾はアメリカなど近い理念を持つ国々と協力し、地域の平和と安定を維持していくことを約束した。その上で、「真の平和とは、自らの実力で勝ち取るもの」と強調し、現在台湾の国防予算がGDPに占める割合は約2.5%だが、政府は特別予算の編成によりこの割合を3%以上に引き上げることを目指すと述べた。また、蔡英文前総統時代から進める「国防改革」も継続し、「自らを助け、人を助ける」という精神を発揮して、地域の平和と安定にさらに貢献していく考えを示した。
 
これに対してフルナー氏は、ヘリテージ財団が発表した最新版の「世界経済自由度報告書」を頼総統に手渡し、台湾の「自由経済度」が昨年と同じ世界4位となったことを称えた。フルナー氏はまた、TSMCの対米投資拡大は良い知らせであり、自分は過去に台湾を訪問した際、TSMCの本社を訪れ、また近く米アリゾナ州の工場にも足を運び、工場の建設状況について理解を深めたところだったとして、TSMCが台米双方の責任ある関係の重要な一翼を担うようになったことを歓迎した。
 
フルナー氏はまた、TSMCは確かに規模の大きな企業ではあるが、米国にはほかにも数百社規模の台湾企業が投資を行っており、これらがアメリカ企業やアメリカの人々と緊密な協力関係を築いており、自由を愛する台湾と米国の関係をより一層強固なものにし、双方を団結させていると述べた。
 
ヘリテージ財団は今月3日に2025年「経済自由度指数」(2025 Index of Economic Freedom)を発表した。これによると台湾は調査対象となった世界184か国・地域中4位で、アジア太平洋地域での順位はシンガポールに次ぐ2位だった。上位10か国・地域は(1)シンガポール、(2)スイス、(3)アイルランド、(4)台湾、(5)ルクセンブルク、(6)オーストラリア、(7)デンマーク、(8)エストニア、(9)ノルウェー、(10)オランダの順だった。その他の主要諸国の順位はニュージーランド11位、韓国17位、米国26位、日本28位、英国33位、中国151位など。
 

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