2025/06/20

Taiwan Today

経済

2025年IMD世界競争力ランキング、台湾は世界6位に躍進

2025/06/17
2025年度の「IMD世界競争力年鑑」で、台湾は評価対象となった69カ国・地域の中で6位となった。昨年は8位だった。写真は過去15年間の世界順位の推移。(国家発展委員会)
スイス・ローザンヌに拠点を置く国際的なビジネススクール、IMD(国際経営開発研究所)はこのほど2025年度の「IMD世界競争力年鑑」を発表した。評価対象となった69カ国・地域の中で台湾は6位と、昨年の8位から躍進した。また、人口2,000万人以上の国・地域の中では、5年連続で世界1位となった。
 
IMD世界競争力ランキングは、「経済状況(経済パフォーマンス)」、「政府の効率性」、「ビジネスの効率性」、「インフラ」の4大項目に基づき分析・評価が行われる。台湾は今年、「経済状況(経済パフォーマンス)」が世界10位、「政府の効率性」が8位、「ビジネスの効率性」が4位、「インフラ」が10位となった。特に「経済状況(経済パフォーマンス)」が昨年の26位より16位ランクを上げたことが、台湾の総合順を引き上げる結果となった。
 
経済状況(経済パフォーマンス)/26位→10位
「経済状況」を構成する指標を見ると、「国内経済」、「国際貿易」、「国際投資」が大きく順位を上げた。これは、経済の全体的な活力向上を意味するものであり、とりわけ半導体、AI(人工知能)、高性能コンピューティングなどの活況が台湾の輸出全体を押し上げた結果とみられる。一方、「雇用」および「物価」に関する指標は順位を落とした。
 
このほか、「経済複雑性指数(economic complexity index)」が世界2位、「経済レジリエンス」および「一人当たりの実質GDP成長率」が世界4位となった。これは、台湾が経済構造の多様性やリスク管理の方面で高い競争力を有し、安定した経済成長を遂げていることを示すものである。特に「一人当たりの実質GDP成長率」の順位は、昨年の第32位から28位もランクを上げた。
 
政府の効率性/8位→8位
「政府の効率性」を構成する指標を見ると、「政府が自由選挙によって選ばれている」が世界1位、「資金コストがビジネスの障害とならない」が2位となり、台湾が民主的統治と資本アクセスの方面で優れていることが評価された。
 
ビジネスの効率性/6位→4位
「ビジネスの効率性」を構成する指標を見ると、特に「生産性および効率性」が昨年の9位から2位へと大きく順位を上げ、この項目の躍進を支えた主な要因となった。
 
インフラ/10位→10位
「インフラ」を構成する指標を見ると、「技術インフラ」および「科学インフラ」が10位以内に入っており、「教育」が昨年より3位上昇して今年は11位となった。
 
★★★★★

台湾の経済政策の策定などを担う国家発展委員会は、IMD世界競争力ランキングは、国の経済および社会の健全性を総合的に評価する「健康診断」とも言えるものであり、政府はこの評価結果を真摯に受け止め、今後の政策改善に役立てていくとしている。
 
 

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