台湾の大手航空会社、チャイナエアライン(中華航空)の子会社である華信航空(マンダリン航空)はこのほど、英国規格協会(BSI)よりISO 14067カーボンフットプリント(炭素排出量)認証を取得した。航空会社がこの認証を取得するのは世界で初めてのこと。これに続いて華信航空は28日、行政院環境保護署(日本の環境省に相当)からもカーボンフットプリントラベルを取得した。
華信航空の謝世謙董事長(会長)は28日に開催した記者会見で、同社が2016年より中華民国交通部(日本の国交省に類似)民用航空局と共に、航空旅客輸送サービス・商品分野のカーボンフットプリント算出方法の制定に取り組んだ。また2017年には環境保護署及び交通部民用航空局の指導を受け、金門空港(離島の金門県)及び松山空港(台湾北部・台北市)、台勤公司と協力して、台北から金門までのカーボンフットプリントを算出した。
計算の結果、華信航空の台北-金門線のカーボンフットプリントは1人1キロメートル当たり280グラムだった。同社では今後さらに、この数値を減らして行きたい考え。謝世謙董事長はまた、航空機の調整などを通して、フライト管理や地上設備の効率を上げ、今後も炭素排出量を減らしていくことを約束した。
同社では今後、エアバス「A350」4機が国際線に投入されることになっている。また、バイオ燃料を採用することで、省エネ、Co2削減を進める。こうした措置により、フライト1回当たりのコストが3万米ドルほど上昇する。しかし、同社としては環境に良いことであれば、積極的に取り組んでいきたいとしている。