交通部観光局(日本の観光庁に相当)が24日、今年は「海湾(湾=海が陸地に入り込んでいる海面)」を主な軸として台湾観光を売り込んでいくと宣言した。台湾の離島の魅力を深く探る旅をPRしていく。
観光局は魅力ある島、10カ所を選び、これらの離島を時計回りにめぐることを提案。対象は、亀山島(台湾北東部・宜蘭県)、緑島(同南東部・台東県)、蘭嶼(台東県)、小琉球(同南部・屏東県)、七美(離島・澎湖県)、漁翁島(=西嶼、澎湖県)、吉貝(澎湖県)、小金門(=烈嶼、離島・金門県)、北竿(離島・連江県)、東莒(連江県)。
亀山島ではホエール(イルカ)ウォッチング、緑島では海底温泉(海岸のすぐそばにある温泉)、蘭嶼では屋外で海風に吹かれながらの流れ星観賞、小琉球ではスキューバダイビング、七美では永遠の愛を象徴する二つのハート型の「石滬」(石を積んで作った囲いから、引き潮時に逃げ遅れた魚を捕まえる漁で使用する囲い。二つのハート型に見える)、漁翁島では台湾最古の灯台、吉貝では大きな貝殻に盛られた「貝殻かき氷」、小金門ではライフル射撃のシミュレーション体験、北竿では夜間の「藍眼涙」(ヤコウチュウが潮の満ち引きに反応し、夜間に青く光る現象)観賞、そして東莒では砂浜でのアサリ狩りがそれぞれ楽しめる。
中華民国(台湾)は「島国」であり、海岸線は1,500㎞を超える。陸地の面積は全世界の1万分の2.5に過ぎないが、多様で豊かな海岸の地形と生態系の姿、文化と風土など観光資源にあふれている。観光局では、台湾本島に離島をプラスする「大きな島と小さな島を結び付ける」コンセプトからスタートし、国の力で離島観光を推進していく方針。「2018年『海湾』旅行イヤー」に合わせ、観光局では9月に澎湖で、「世界で最も美しい湾クラブ(The Most Beautiful Bays in the World, MBBW)」の年次総会を開催する。