今年11月3日に台湾中部の台中市で開幕する2018台中世界花卉博覧会(台中花博)は、企業に企業パビリオンの設置を呼び掛け、友達光電(AUO)、台中精機(ビクター台中)、正隆紙廠(CLC)、台湾土地開発(台開、TLDC)、台中市不動産開発商業同業公会、中区創業楷模聯誼会の6企業・団体がパビリオンを出展する。出展する会場は后里森林園区、豊原葫蘆墩公園の2カ所。
台中市は后里馬場森林園区、外埔園区、豊原葫蘆墩公園の3つのエリアに6つのテーマ館を設置。企業・団体も6つのテーマ館を設け、二者を合わせると縁起のいい「六」が2つ並ぶ「六六大順」と言うこともできる。それぞれ産業の特色を強調すると同時に、テクノロジーや文化と組み合わせることでいずれも見応えのあるパビリオンとなり、花博を素晴らしいイベントとして世界に発信できると期待される。
AUOは国立台湾博物館と異業種協力し、同博物館の植物に関連する豊富な所蔵品や研究成果をデジタルアートの題材とし、さまざまな種類の花粉や種子を100万倍単位で拡大、高画質ディスプレイでミクロな植物の世界の細やかな美を表現。来場者が台湾が誇るディスプレイ技術に触れることができるとともに、社会教育を深めるという花博の目的も達成できると見込まれる。
台開は2020年の東京オリンピックのメインスタジアムを設計した建築家の隈研吾さんを招き、1,450片の木材を三角形の積み木にして積み上げた茶花館を設置する。
CLCはプレオープンも含めた8カ月の期間、段ボールをリサイクルしたエコ紙管で、世界初の再生紙で作られた石虎(タイワンヤマネコ)をかたどった展示館を屋外に設置する。また、精巧な紙アートで作った花や台湾原生種の動物を展示し、紙の利用の極限に挑戦する。
ビクター台中は「世界を動かす60キロメートル」とも称される工作機械の集積地「大肚山黄金縦谷」の起業精神を発揮し、機械の花が咲く大きな機械の樹木を設置。インタラクティブ技術を活用し機械のファンタジーが織り成す楽園を作り上げ、来場者にスマート機械に興味を持ってもらいたいとしている。
台中市不動産開発商業同業公会は、台中の建設業界のパワーを結集させ、竹アーティストの王文志さんを招き竹で編んだ外観の曲面型展示館を開設する。建築工芸と芸術創作を組み合わせ、展示館そのものが建築作品となる見込みだ。
金瑞瑩工業、台湾数位光訊、省権実業、光昱金属などの中区創業楷模聯誼会は、ヘルスケア産業の体験、展示、教育を行う圓夢花漾館を設置、人々に自然に親しんでもらう計画だ。