交通部観光局花東縦谷国家風景区管理処(縦管処、台湾東部・花蓮県)が制作した「East of Taiwan」と台湾北部・新北市が制作した「深澳灣絮語(The Winds of ShenAo Bay)」の台湾観光のプロモーションフィルムが、第1回日本国際観光映像祭の東アジア観光動画部門で、それぞれ優秀賞と主催者特別賞を受賞した。
「East of Taiwan」は、2018年ポルトガルART&TUR国際観光映画祭(ART & TUR International Tourism Film Festival)で、最優秀アジアフィルム賞(The best Asian film)を獲得した。
「East of Taiwan」では、花蓮・台東地区の壮大で美しい自然風景が紹介され、地質学的な景観や多文化が融合した情景をメインテーマに、日本からの家族旅行者、韓国からの女子会旅行グループ、欧米のバックパーカーによるディープな旅行三種類それぞれの異なる旅行パターンを紹介している。このフィルムは、様々な場所・目的を持った観光客をひきつけ、花蓮・台東地区の美しさを外国人旅行者にアピールしている。
新北市では、台湾鉄路管理局(台鉄)深澳線の廃線跡におけるレールバイクの乗車が開始以来、好評を得ている。そこで新北市政府観光旅遊局は、 台湾映像界における三金賞(金馬、金鐘、金穂)の受賞経験がある台湾のジェイ・チャン(陳鈺杰)監督に観光フィルム製作を依頼した。限られた製作コストの中、主役には日本人俳優の青木崇高氏を招き、台湾と日本の共同作品「深澳鉄道自行車(RailBike)―深澳灣絮語(The Winds of ShenAo Bay)」が完成し、日本国際観光映像祭の東アジア観光動画部門、主催者特別賞に選ばれた。
日本国際観光映像祭の主催代表者、木川剛志氏は「深澳灣絮語(The Winds of ShenAo Bay)」について、「この観光PRフィルムは、潜在力があり大きな可能性を秘めている。ストーリーの凝った叙述方法、細心をはらった撮影テクニックで、観客は完全に美しい深澳の風景の中に入り込んでしまう。台湾と日本の友好関係の象徴とも言えるこのフィルムは、台日間の観光PRとして大きな効果が期待できる」と説明した。
14日に大阪を訪れて授賞式に出席したジェイ・チャン監督は、「このフィルムによって見る人が旅人の立場から、知り合いでもそうでなくても、互いに助け合う暖かい人情を味わってほしい」と受賞の喜びを興奮気味に語った。
台鉄で最も美しい 海岸沿いの支線と言われる深澳線に、地理的にも恵まれた深澳地区のPRフィルム製作を担当したジェイ・チャン監督は、限られた製作コストから、ヨット、空撮ドローン、撮影チームなど映画の製作規模に匹敵するレベルの物を用意した。陸、海、空の美しい景色をまとめ、深澳の唯一無二の美しさを表現した。PRフィルムが公開されると、視聴者数が延べ18万人を超え、すぐさま深澳が大人気となった。インターネットでのファンからは、必ず深澳のレールバイクに乗りに行くという声が相次いだ。
深澳のレールバイクは、沿岸の海景色、生態系、炭鉱、鉄道など様々な特色を取り入れ、全く新しい旅行体験を提供している。また、地元の歴史の記憶や人が持つ山や海に対する憧れを呼びさまし、深澳漁港、象鼻岩、潮境公園、海洋科学博物館、水湳洞、九份、金瓜石など数多くの観光スポットにもつながっている。