台湾東部・花蓮県でスクーターのシェアサービス、「YATOGO共享機車」がスタートする。このサービスは台湾山葉機車工業(YAMAHA)が花蓮県と協力して推進するもので、9日には同県の鯉魚潭で発表会が行われた。
第1期は8月15日からで、まず90台のスクーターで試験営業を行う。計画ではスクーターを年内に500台に、来年には1,500台に増やす予定。「YATOGO」は別々の地点で貸し出しと返却を行えるサービスで、花蓮県にある観光ホテルと提携し、貸し出しと返却が可能な「ポート」を少なくとも100カ所設置するという。
使用されるスクーターはいずれも第7期排ガス規制の条件を満たすモデルで発売後3年以内のもの。スマートフォンでQRコードをスキャンし、基本データと運転免許証を登録するだけで利用できる。料金は最初の10分間は無料、その後は1分1.5台湾元(約5.3日本円)で、連続8時間使用すると無料でさらに16時間利用できる。
スクーターの動きは測位システムで把握されているほか、故障などのトラブルが起きた場合は24時間体制でのカスタマーサービスで対応する。スクーターが傷ついたり破損したりした場合も保険会社が認定すれば全て保険会社が負担することになり、700万台湾元(約2.500万日本円)の自動車保険が利用できる。
台湾山葉機車工業の高晴珀副総経理(副社長)は、花蓮県には「秘境」が多いためスクーターを利用した深みのある旅行はぴったりだとした上で、第7期排ガス規制をクリアしたスクーターは十分な馬力があるほかCO2の排出も減らせるとその利点を説明した。
花蓮県観光処では、業者をサポートすると共に観光ホテルとも協力し、旅行者に同県の魅力を隅々まで体験してもらうと意気込んでいる。