台湾ランタンフェスティバル(台湾灯会)は今年で32年目。今年は新型コロナウイルスが投げかけた歴史的な命題を受け、ハイテクアーティスト集団の豪華朗機工はメインランタンを「乗風遂光」(風に乗って光を追いかける)と命名した。最も変動する時代に、光の力で前進する勇気を得られるようにという願いが込められている。
2021年の台湾ランタンフェスティバルは2月26日から3月7日まで台湾北部・新竹市で開催される。メインとなるランタンは豪華朗機工によって作られた高さ17メートル以上のインスタレーション作品。風によって動くことを模したもので、風の吹くことが多い新竹市の特色を表しているほか、ハイテクで未来感に満ちたメインランタンとなっている。
豪華朗機工によれば、メインランタンのデザインをするにあたっては、新竹市の地理的な性質、旧市街の歴史、伝説から4つのテーマを設定。4つのテーマはそれぞれ、「風土習礼光動祈福」(風土に習い、光での祈り)、「竹藝伝統 当代製造」(竹細工の伝統 現代での製造)、「創新城市 文明的光」(イノベイティブな都市 文明の光)、「共識創造 在地号召」(創造はコンセンサス 地元で号令)。こうしたテーマを踏まえた上で豪華朗機工は、クラフトマンシップ(職人精神)を以て、時代と文明を融合し、勇気をもって前進しようとするイメージを表現した。
メインランタン「乗風遂光」は台湾での暮らしでかつて最も利用された竹を材料にしている。新竹市で吹く強い風「九降風」(毎年秋から吹く北からの季節風を指す)の力に負けないため、構造として最も強い孟宗竹を特別に採用。様々な竹の編み方を参考にした。そして音と光を放つ設備による制御の下、108本の竹が様々な造形を創り出す。メインランタン「乗風遂光」は2月26日から3月7日まで新竹市内で展示される。