2025/08/03

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武陵農場、台湾初の「水蜜桃身分証」でトレーサビリティの精神打ち出す

2021/06/25
武陵農場は今年、台湾で初めて「水蜜桃身分証」ラベル(写真右上)を作成。裏側にはQRコードが印刷されており(同右下)、スマートフォンでスキャンすればその桃に関する情報を見ることが出来る。コロナ禍により農場での直売が行えない中、通販で人気を集めている。(武陵農場提供、自由時報より)
台湾中部・台中市にある武陵農場の桃がすっかり食べごろに。農場側では台湾で初めてだという「水蜜桃身分証」ラベルを作り、それぞれの桃に番号を振った。消費者はスマートフォンでQRコードをスキャンするだけで桃のウェブサイトにつながり、「武陵水蜜桃」のふるさとについて知ることが出来る。このラベルは偽造防止の効果のほか、トレーサビリティと生産履歴の精神も備えている。
 
武陵農場は新型コロナウイルスの影響で休園中。このため本来は農場にやって来た人たちに直売するはずの桃を通信販売することにし、大きく宣伝することなく6月11日から20日まで注文を受け付けた。するとわずか10日間で1,500箱がたちまち売り切れる人気となった。武陵農場の胡発韜副場長は、コロナ禍で人々がステイホームを続ける中、優良な農産物は必要とされ、評価されているのだとこれを歓迎。同時に産業全体にとっての「巣ごもり需要」やネット通販の重要性も示されたと語っている。
 
ブランドイメージ確立に向けて、今回武陵農場は「水蜜桃身分証」を発案、それぞれの桃にその桃だけのラベルを貼り付けた。胡副場長によると、武陵農場で収穫される桃は毎年約6トンだが今年は豊作で30トンが見込まれるという。行政院農業委員会(日本の農水省に相当)は現在のところ農産物のトレーサビリティ制度の対象に桃は加えていない。このため武陵農場は全国各地に先駆けて「水蜜桃身分証」でトレーサビリティと生産履歴の精神を実践、同農場で生産される全ての桃に責任を負うことにした。武陵農場はこれによりブランドイメージの確立を図るほか、消費者と環境保護への重視、そして同農場の桃を大切に育てていく姿勢を打ち出していく。
 
 

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