2025/05/18

Taiwan Today

観光

日本の旅行業者が台湾の教育旅行受け入れ環境視察、観光局は学生の交流再開に期待

2023/02/15
交通部観光局がコロナ後の教育旅行受け入れ再開に向けて、日本の旅行業関係者を視察旅行に招いた。日本の学校が安心・安全な旅行先として台湾を選択するよう期待している。写真は日本旅行業協会(JATA)教育旅行部会の一行。(交通部サイトより)
日本人の来台旅行者は2019年に過去最高の延べ217万人近くを記録、そのうち延べ6万人近い旅行者は修学旅行など「教育旅行」が目的で、台湾は日本の海外教育旅行にとっての大きな渡航先となっている。一方、交通部観光局(日本の観光庁に相当)も教育旅行を台日観光交流の重点項目と位置付けている。観光局は、教育旅行が日本の学生たちに台湾の学生たちと交流し、台湾の人情味ならびに素養のある人たちと触れ合う機会をもたらすこと、そしてそうした学生たちが日本に帰国後、台湾観光を広める代弁者になってくれることを希望している。
 
グローバル化の動きを受け、各国では学生たちの「海外教育旅行」ブームがますます高まっており、そうした旅行は全世界の旅行業者にとっても重要なビジネスとなっている。特に日本では学生たちの国際観を育むためとして、長年海外修学旅行の制度を推進して来た。日本の教育旅行は渡航先を一度決めると、その後2、3年は同じ場所に行くことが多く、特別なケース以外めったに変更しない。日本の旅行業界は各国のポストコロナ時代における旅行者受け入れ環境と体制の変化に関心を持っており、株式会社JTBでは昨年10月13日に台湾が入国制限を緩和すると、12月16日から20日にかけて日本各地の教育旅行担当者による視察旅行を実施、安心・安全な教育旅行を実現するための受け入れ環境を実地で確認させた。スタッフたちはこれにより「台湾教育旅行」に対する自信を深め、日本の各学校が教育旅行先に台湾を選ぶよう働きかけられるようになっている。
 
日本旅行業協会(JATA)は「2022年台日観光サミット」で、台日間の旅行者数を回復させるには教育旅行の推進が不可欠だと主張。この提案に応じ、交通部観光局は今年の「台湾ランタンフェスティバル」の開催期間中、日本の各旅行会社の教育旅行担当者、日本修学旅行協会、全国修学旅行研究協会の関係者で組織された「教育旅行部会」のメンバー15名を台湾での視察研修旅行に招いた。
 
この視察では台湾中南部への教育旅行拡大のため、南部の高雄市や台南市で視察ツアーを実施、その後台湾高鉄(台湾高速鉄道)で北上し、台湾北部・台北市にある市立大安高級工業職業学校を訪れて体験活動と意見交換を行った。さらに伝統的な節句に合わせた一大イベント「台湾ランタンフェスティバル」も参観。視察旅行を通じて日本の関係者はポストコロナ時代における台湾各地の教育旅行受け入れ環境ならびに観光資源、学校、交通手段などを実地で体験し、それぞれ台湾での教育旅行を計画していく上での自信を深めた。今年下半期から来年にかけて日本から台湾への教育旅行を提案していくことにつながると見られている。
 
観光局はJATAの「教育旅行部会」の来訪を歓迎すると共に、一行が台湾各地の現状を把握した上で、日本の保護者と学校長らに対し、台湾における教育旅行受け入れ環境の回復ぶりを紹介してくれるよう要請、そして日本の学校が安全・安心な教育旅行先として台湾を選択してくれることを期待した。
 
 

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