2023年1月から3月までの訪台外国人旅客のトップは韓国人だった。交通部観光局(日本の観光庁に相当)はさらなる誘客を図るため、16日、韓国の首都ソウルで地元の観光業者を対象にした説明会を開催した。きょう(17日)は引き続き、一般市民を対象にした観光プロモーションイベントを開催している。これにより台湾は、今年の年間目標である訪台外国人旅客延べ600万人の達成に弾みをつけたい考え。
台湾を訪れる韓国人旅客はコロナ直前の2019年、過去最多の延べ124万人を突破した。これは訪台外国人旅客の4位だった。それが2023年第1四半期(1~3月)の訪台外国人旅客の内訳では韓国人が堂々の1位で、延べ14万人に達した。韓国の調査機関「Open Survey」が発表した「2022年旅行トレンドレポート」によると、韓国の人々がコロナ後の海外旅行の目的地を選ぶ主要な要因として挙げたのは「距離が近いこと」で、とりわけ現在増えているのが「国内旅行のような感覚で、いつでも気軽に出発できるシンプルな旅行」へのニーズだという。韓国のインターネットでも2022年後半から「台湾旅行」の検索が急増しており、中でも19歳から39歳の年齢層が台湾旅行に高い関心を寄せていることが分かっている。
交通部観光局の張錫聡局長は今回、台湾の観光業者70人近くが参加する訪問団を率いて、江原道(カンウォンド) 江陵(カンヌン)市を訪問。13日から15日まで、台湾観光協会の葉菊蘭会長と韓国旅行業協会の呉敞熙会長が主催する「第36回台韓観光交流会議」に参加した。これは台湾と韓国の民間の観光組織が1974年に立ち上げたもので、台湾と韓国で交互に開催している。36回目となる今年は、台湾と韓国の双方から観光業界の関係者200人近くが集まり、コロナ後、いかにして台湾と韓国のバランスの取れた人的往来を活性化していくかが議論された。また、今年の相互の人的往来を延べ300万人とする目標を設定した。
これに続いて交通部観光局の張錫聡局長と台湾観光協会の葉菊蘭会長は16日、ソウル市内のホテルで台湾観光のプロモーション説明会を開催。台湾からは中央・地方政府、航空各社、旅行社、ホテル、観光など42の組織から69人の関係者が参加。韓国側も50人以上が参加し、積極的に情報交換を行った。
交通部観光局の張錫聡局長はこの会議で、2023年度の韓国市場向けの台湾観光イメージキャラクターとして、ドラマ「イカゲーム」で刑事ファン・ジュノを演じたウィ・ハジュンさんを起用することを発表した。ウィ・ハジュンさんは6月下旬に台湾を訪れ、プロモーション動画を撮影する。
なお、交通部観光局はきょう(17日)、アートと若者の街と言われる「弘大(ホンデ)」で、一般市民を対象にした台湾観光プロモーションを開催している。