交通部観光署(日本の観光庁に相当)とベトナム観光総局は27日、ベトナムのタインホア省で第10回台湾ベトナム観光協力会議を開いた。また、台湾を代表して台湾観光協会の葉菊蘭局長とベトナム観光協会(VITA)のVu The Binh代表がMOU(覚書)に調印し、双方の人的往来の目標を年間延べ200万人に設定することで一致した。双方はさらに、APEC(アジア太平洋経済協力)の枠組みの下、①グルメ交流、②観光促進、③観光地の連携、④人材育成、⑤テーマ別観光プロモーションのサポート、⑥双方の旅行客の安全管理、⑦双方を代表する協会の連携促進―の7項目を強化することで合意した。さらに、第11回台湾ベトナム観光協力会議を2024年に台中市で開催することも宣言した。
観光署によると、今年1月から10月までの期間、台湾を訪れたベトナム人旅客は延べ約33.2万人に達する。これは新型コロナウイルス発生前、つまり2019年同期の97%に相当する水準にまで回復しており、台湾を訪れる外国人旅客の中で最も回復率が高い国となっている。一方、今年1月から10月までの期間、ベトナムを訪れた台湾人も延べ約66.7万人と、2019年同期と比べて98%の水準に回復している。今年、双方の人的往来は延べ100万人を突破する見通しだ。
観光署の周永暉署長は、「今年、台湾とベトナムの人的往来が延べ100万人を突破することは、双方が観光交流の促進で一致したコンセンサスを持つことを象徴している。台湾にとってベトナムは『新南向政策』の対象国であり、一貫して重視している市場の一つだ。観光署の世界戦略においても重要なターゲット市場の一つとなっている。今回の協力会議を経て、台湾とベトナムはさらに一丸となって協力し、歩みを進めることになるだろう」と自信を見せている。