春の終わりから夏の初めは、ホタルが飛び交い、桐花(アブラギリの花)が雪のように舞う、大自然が織り成す美を楽しむ絶好のチャンスである。ホタルが現れ、アブラギリの花が咲き誇る場所に旅してみよう。台北101ビルからわずか車で5分の虎山渓歩道(台北市南港区)には、毎年春から夏にかけ、ホタルが流れ星のように舞うスポットがあり、台北の人々が間近でホタルを観賞しながら、山歩きを楽しめる場所となっている。中部では、台中市の東勢林場などで楽しむことができる。
東部の花蓮近郊にある鯉魚潭風景区(花蓮県寿豊郷)は、初夏になると数万匹ものホタルが池のほとりで見られ、草地で光が舞い踊る姿は壮観である。また、美しい山と清らかな水で有名な宜蘭県頭城郷では、ホタルが小さな灯ろうを灯して河や池のほとりを散策、または田んぼの間を飛び交う美しい光景を見ることができる。このほか、各地のホタル観賞スポットについては、特別報道「一年中ホタル鑑賞のできる台湾、ベストシーズンはいま」で詳しく紹介している。
初夏は満天の飛び交うホタルを観賞できるだけでなく、アブラギリの花に出会うには最もふさわしい季節である。北西部の茶亭古道(新竹県横山郷)、桐花トンネル(同県芎林郷)、挑柴古道(苗栗県三義郷)、小東河歩道(同県南庄郷)、夢幻桐花歩道(同県頭屋郷)など、見逃せないアブラギリ観賞の散策道がたくさんある。このほか、特別報道「花を訪ねて旅に出よう(春夏編)」でも、花が観賞できるスポットを紹介している。4月から5月にかけては、いちばんポピュラーな真っ白のアブラギリのほかに、薄紫色のアブラギリが、宜蘭県冬山郷の仁山植物園などで見ることができる。雪のような白の花と薄紫の花が織り成す光景は、また違った風情があり美しい。