2025/09/25

Taiwan Today

政治

アジア・太平洋マネー・ローンダリング対策グループ(APG)審査人材育成シンポジウムが台湾で開催

2024/10/22
行政院(内閣)の卓栄泰院長(首相、写真前列右)は21日、「2024アジア・太平洋マネー・ロンダリング対策グループ(APG)審査人材育成シンポジウム」開幕式に出席した。(行政院)
行政院(内閣)の卓栄泰院長(首相)は21日、「2024アジア・太平洋マネー・ロンダリング対策グループ(APG)審査人材育成シンポジウム」開幕式に出席した。台湾は1997年、初期メンバーとしてAPGに参加。卓院長は、APG創設27年にして初めて台湾で5日間にわたるAPG公式イベントが開催されることを歓迎した。
 
卓院長は、マネー・ロンダリングやテロ資金供与対策、大量破壊兵器の拡散に対する金融対策などについての専門知識や実務経験を共有するためにやってきた豪州、ニュージーランド、スリランカ、それに台湾の専門家および講師らを、行政院を代表して歓迎した。また、17か国から集まった受講生についても、金融情報センター、法執行、法律、監査機関など豊富なバックグラウンドを持つ、各国政府からの推薦を受けたエリートだとして歓迎した。
 
卓院長は、より厳しい監視とより効率的な法執行を目指すため、台湾で「ABC」の3つの対策を講じ、さまざまなマネー・ロンダリングやテロ資金供与を取り締まっていることを紹介。そのうち「A」とは法規制の「Adaptation(適応)」を指し、近く政府は「洗銭防制法」や「詐欺犯罪危害防制條例」といった専門の法律を含む「詐欺撲滅新4法」を見直し、法執行者がより新しく、より効率的な犯罪取り締まりの道具を手に入れられるようにしたいと述べた。
 
卓院長は続けて、「B」は犯罪の「Block(ブロック)」であり、新しいタイプの詐欺犯罪に対応するため、政府がより新しいデジタルツールを導入していることを紹介。行政院洗銭防制弁公室(マネー・ロンダリング対策オフィス)と全国の検察、警察、調査局、憲兵、海洋委員会海巡署(日本の海上保安庁に相当)、税関などの組織が協力し、手を合わせて違法行為を取り締まっていることや、同時に市民に対して詐欺の見分け方についての情報発信を拡大していること、金融機関も積極的に詐欺を防ぎ、利用者の損失を減らそうとしていることなどに感謝した。
 
卓院長は最後に、「C」は国境を越えた「Cooperation(協力)」であるとし、このほど米国と連携して詐欺犯罪グループの拠点を摘発したが、台湾にとってはAPGとの国際協力も非常に重視していると説明。また、次のAPG相互審査でも、台湾は国際基準をクリアできるよう準備を整えているとして、世界の安全と安定のために、諸外国と同じように犯罪撲滅の責任を負っていきたいと意気込みを示した。
 
卓院長は最後に、「台湾が世界から必要とされればされるほど、台湾の重要性は高まる。台湾の重要性が高まれば、各国際組織と団結する必要性がより高まる」として、マネー・ロンダリングの撲滅は台湾のみならず世界各国にとっても共通の目標であり、今後もAPGが台湾でより多く、深い意義のある交流活動を開催できるよう期待していると述べた。
 

ランキング

新着