発足式に出席した頼清徳総統は、「重責を引き受けてくれた李洋氏に感謝している。まさに満場一致の人選だった」と述べ、李氏の指導のもと、運動部が「全民運動」(一般市民のスポーツ参加)、「競技スポーツ」、「プロスポーツ」のどの分野においても新たな時代を切り開くことを期待すると述べた。また、「李洋氏はアスリートの声を理解しているだけでなく、政策を実行する難しさも認識している。私自身も行政院のチームも全力で李洋氏を支える」と強調した。
頼総統はまた、運動部のロゴが、野球のWBSCプレミア12で台湾代表の主将を務めた陳傑憲選手が、3点ホームランを放った後に見せたジェスチャーに由来することに触れ、「何度見ても胸が熱くなるシーンだった。『Team Taiwan』はまさに団結の象徴だ」と語った。
部長に就任した李洋氏は、記者の取材に対し、「全民運動」(一般市民のスポーツ参加)の推進が最優先課題であるとの考えを示すとともに、「スポーツを国民一人ひとりの習慣にしていきたい」と述べた。また、自分も含め、「運動部の職員には毎日少なくとも30分は運動をして欲しい」と語り、自分や職員が率先して手本を示していく考えを示した。
また、エリートアスリートの育成を目的とした『黄金計画3.0版』についても触れ、現行では1~5級のレベルに分けられ、1級なら1,500万元(約7,300万円)、2級なら1,000万元(約4,800万円)、3級なら800万元(約3,900万円)と助成金が決められているが、これに加えて18歳以下の選手を対象にした「6級」を新設した。また、トップレベルのアスリートだけでなく、18~24歳のポテンシャルの高い選手の育成にも注目していくことなど抱負を語った。
運動部は、内局に相当する6つの司(国際事務司、競技運動司、産業及科技司、設施規劃司、綜合規劃司、適応運動司)と、外局に相当する「全民運動署」、それに3つの行政法人である「国家運動訓練中心」、「国家運動科学中心」、「国家運動産業発展中心」で構成される。オフィスは台北市中山区朱崙街20号の「体育聯合弁公大楼」となる。