文化部の李遠部長(文化相)と運動部の李洋部長(スポーツ相)は16日、初のトップ会談を行い、「部部都是文化部、人人都是体育人」(すべての省庁は文化部であり、すべての人はスポーツマンである)という目標を掲げ、協力してその実現を目指すことを約束した。
文化部の李遠部長はこの会談で、行政院の卓栄泰院長(首相)がこのほど政府の今後の重点方針として「部部都是文化部、季季都是観光季、人人都是体育人、処処都有客家親」(すべての省庁は文化部であり、すべてのシーズンが観光シーズンであり、すべての人がスポーツマンであり、あらゆる場所で客家文化を身近に感じてもらう)を掲げたことに言及。文化部が、発足からわずか1か月の運動部との協力に乗り出したことは、行政院の政策を実践するための重要な一歩だと述べた。
李遠部長はまた、「文化とは抽象的であると同時に具体的な存在」であると指摘。各省庁や地方自治体と連携することによって、文化の存在と、芸術文化産業の発展をさらに確固たるものにすることができると訴えた。
李遠部長は続けて、自身が推進する「百大文化基地」プロジェクトについても言及し、これは交通部観光署、環境部、農業部、内政部、そして地方自治体との連携を通じて、文化、地域社会、観光、生態系を融合させた「台湾文化生活圏」の創出を目指すものだと説明した。
また、現在進行中の「欧州台湾文化年」は、文化部が外交部や国立故宮博物院などと協力し、欧州各地で一連の文化公演イベントを展開するものであると説明。また、欧州で開催されるイベントの多くが「台湾」をテーマ国として、非常に好評を博していると述べた。
これに対して運動部の李洋部長は、スポーツと文化の間でより緊密な協力関係を築くため、省庁横断型の協力のメカニズムを構築できるよう期待していると述べ、文化部が若者に配布している文化振興のための電子クーポン「文化幣」の成功事例に学び、これを運動部が配布する電子クーポン「動滋券」の進化にもつなげたいと伝えた。また、例えば運動部と文化部による共同プロモーション、インセンティブ協力、さらにはスポーツや文化の消費に関するビッグデータをAI分析と連携させ、広告の精度を高めるなどして、多くの国民がスポーツや文化活動に参加する機会を創出したいと語った。
文化部によると、この会談ではほかに、今後協力可能な分野として台湾のスポーツ漫画やスポーツ映画の発展、スポーツ映画をテーマとする国際映画祭の開催、スポーツをテーマにした博物館の設置などが挙げられたという。双方はまた、「スポーツ文化産業」という新たなジャンルの産業の発展を目指すため、「遠洋コンビ」(李遠+李洋)で台湾の国際進出を目指すことで一致した。