2025/11/05

Taiwan Today

政治

台中市の養豚場で発生したアフリカ豚熱、拡散の兆候なし

2025/11/04
アフリカ豚熱中央災害応変中心は3日、疫学調査に基づき、台中市梧棲区の養豚場で確認されたアフリカ豚熱の感染症例は、単一の事例、単一の感染源によるものであり、拡散の兆候はないと判断した。(農業部フェイスブックより)
アフリカ豚熱中央災害応変中心(アフリカ豚熱対策本部)は3日、疫学調査の報告を発表した。それによると、アフリカ豚熱(ASF)の感染症例はこれまでに台中市梧棲区の養豚場でしか確認されていない。十分に加熱処理されていない残飯(食べ残し)を飼料として与えたことで、外部からウイルスが持ち込まれた可能性があると推定された。また、ウイルス拡散の兆候は見られず、その他の場所での感染事例や環境調査による陽性反応も確認されていない。
 
台湾では10月21日、台中市梧棲区の養豚場で死んだブタの検体からアフリカ豚熱のウイルスの陽性反応が出た。その後の詳しい検査で感染が確定。22日以降、台湾全土でブタの移動を制限するとともに食肉処理を禁止し、台中市の関連施設だけでなく、全国の養豚場、化製場(死亡した家畜の死体などを処理する施設のこと)、食肉市場、屠(と)畜場などを調査・検査したが、他の地域での感染事例はなく、当該養豚場を除いて環境調査で陽性反応が出たところもなかった。このため対策本部はこうした疫学調査に基づき、台中市梧棲区の養豚場で確認されたアフリカ豚熱は、単一の事例、単一の感染源によるものであり、拡散の兆候はないと判断した。
 
農業部の杜文珍常務次長(事務次官)はこの記者会見で、疫学的分析の結果、人や車両、あるいは外来のブタによるウイルスの持ち込みの可能性が排除されたことから、十分に加熱されていない残飯が感染源となった可能性が高いと述べた。
 

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