米国務省は台湾時間9日未明、2026年版「人身取引報告書」(Trafficking in Persons Report)を発表した。同報告書は、世界の国々の人身取引防止への取り組みを米国務省の基準に照らしてランク分けするもので、台湾は17年連続で4段階中の最高評価となる「ティア1」(Tier 1)に格付けされた。内政部の劉世芳部長は、台湾の政府は長年にわたり、「Prosecution」(捜査・起訴、加害者の訴追)、「Protection」(被害者の保護)、「Prevention」(予防、未然防止)、「Partnership」(パートナーシップ、連携・協力)からなる「4P戦略」に基づき、人身取引の防止対策を継続的に強化しており、対策全体の成果が引き続き国際的に評価されたことを誇りに思うと語った。
一方、今年の報告書では台湾に対して8項目の提言が示された。例えば、労働契約が有効な期間中であれば、外国人労働者が雇用主の同意なしに転職できるようにすること、外国人留学生など人身取引の被害に遭うリスクが高い人々の早期発見を強化すること、家庭内で働く介護労働者や家事労働者の基本的な労働権を保障し、身分証明書の取り上げる行為を全面的に禁止すること、さらには労働監督官、警察、検察官、裁判官など現場の法執行に携わる人々が被害者を適切に識別し、加害者を処罰できるよう省庁横断的な研修と連携を優先的に強化することなどだ。これを受け、内政部は各省庁と速やかに協議を進め、2027~2028年版「反剝削行動計画」(反搾取アクションプラン)の策定を検討し、課題の解決に取り組むとしている。
内政部の劉世芳部長は、米国務省の人身取引報告書で台湾が17年連続して最高評価「ティア1」に位置付けられたことは、政府、民間団体、それに現場の法執行機関が長年にわたり共同で取り組んできた成果だと説明。今後も被害者の立場に立つことにこだわり、人権保障を一層充実させ、誰もが安心して暮らせる社会環境の実現を目指したいとしている。