立法院(国会)の游錫堃院長(議長)が19日、立法院内で、米国在台協会台北事務所(AIT/T)のサンドラ・オウドカーク所長と面会した。面会には立法院の林志嘉秘書長が同席した。米国在台協会台北事務所は米国大使館に相当、オウドカーク所長は大使に相当する。新型コロナウイルスの影響で、会談は最初にメディアの撮影に応じてからは非公開で約60分間行われた。終了後、立法院がプレスリリースで会談の状況を説明した。
それによると、游立法院長はまずオウドカーク所長が再び台湾に派遣され、駐在することを歓迎、その上で台湾と米国との関係が日々進展していることを指摘した。游立法院長は、このところアフガニスタンの状況が台湾の人々を不安にさせていたが、米ホワイトハウスのジェイク・サリバン(Jake Sullivan)大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が前日、「台湾に対する約束は神聖不可侵である」と言明したことで民主主義国間の友情は落ち着いたと評価、「このことを我々は大変大切に思う」と述べた。
游立法院長は米国に対して三つの感謝があるとし、その理由として第一に台湾で新型コロナウイルスの感染拡大が深刻になった際、米国がただちに250万回分のワクチンを提供したこと、第二にバイデン政権が今年4月に台湾に対する総額7億5,000万米ドルの武器売却を宣言し、台湾の防衛力強化に協力したこと、そして第三にアントニー・ブリンケン国務長官が今年3月、下院外交委員会における公聴会で台湾を「学ぶべき民主の政治体」と形容し、今年12月にバイデン政権が開く「民主主義サミット」に台湾を招くと約束したことを挙げた。游立法院長は、「民主主義サミット」に参加できることは台湾にとって非常に重要であるとの見方を示した。
これに対してAIT/Tのオウドカーク所長は、自身がトランプ政権の時期にも台湾を訪問していたこと、そして今回バイデン政権を代表して台湾に赴任したことに触れ、これらはみな米国の台湾に対する支持と重視を表すものだと述べた。
游立法院長とオウドカーク所長はこのあと、政府の情報セキュリティ強化、フェイクニュースへの対応、台米間の経済貿易分野での問題について踏み込んだ意見交換を行った。