呉釗燮外交部長(=外務大臣)が1日、晩餐会を開いて訪台中の「対中政策に関する列国議会連盟(Inter-Parliamentary Alliance on China,IPAC)」における欧州地区の国会議員らによる訪問団のメンバーをもてなした。呉外交部長は、今回IPACが2020年6月の創設以来初めて訪問団を組んで正式に訪台したことを心から歓迎、同時にIPACが揺るぎのない立場で平和を守り、台湾海峡両岸のどちらかが一方的に現状を破壊することに反対すると共に台湾を支持し、自由民主の共通の価値に基づくパートナーシップを大切にしていることに感謝した。
訪問団のメンバーにはドイツ、ベルギー、チェコ、オランダ、コソボ共和国、イギリス、ウクライナの国会議員8名のほか、訪問団の団長を務めるラインハルト・ビュティコファー(Reinhard Bütikofer)IPAC共同議長、さらにベルギーの下院外交委員会委員長でもあるEls Van Hoof共同議長、ウクライナの「EU-ウクライナ国会関係委員会(EU-Ukraine Parliamentary Association Committee)」で委員長を務めるMykola Kniazhytskyi共同議長、コソボの元首相のAvdullah Hoti共同議長らが名を連ねている。外交部(日本の外務省に相当)はこれらの顔ぶれから訪問団の重要性と代表としての性質がうかがえ、IPACメンバーの台湾に対する高度に友好的な立場を十分に示すものだと評価している。
スピーチに立った呉外交部長はIPACについて、2020年の創設から各国の国会議員による集団的な行動によって中国が国際ルールを脅かしていることに対する世界の警戒感を高めており、メンバーにはこのため中国による制裁リストに加えられた人も多いと指摘、自らもこの制裁リスト入りした経験を踏まえ、「見識ある人たちの『制裁対象クラブ』入りを歓迎する!」と話した。
IPACのEva Decroix共同議長によると、IPACメンバーの訪台は早くから計画されていたが新型コロナウイルスの影響、ならびに各国の国会議員のスケジュール調整が必要だったことで何度か延期されてきた。Decroix共同議長は、このためビュティコファー団長と各国の共同議長、そしてメンバーが様々な困難を乗り越えて今回訪台を実現したことは大変得難いことであり、IPACの団結力を発揮したばかりでなく、具体的な行動で台湾に対する揺るぎのない支持を示すことでもあると強調した。そしてDecroix共同議長と各メンバーは、訪問団に対する台湾の歓迎ぶりともてなしについて重ねて感謝の意を表した。