2025/09/14

Taiwan Today

外交

呉外交部長がカナダCBCの取材に対し、「団結して中国の権威主義拡張の野心に対抗せよ」

2023/01/17
呉釗燮外交部長(写真)が12日、カナダの公共放送局CBCによる取材に応じ、「民主主義陣営は団結して露・中の権威主義に対抗し、未来のさらなる災害の発生を阻止せよ」と訴えた。(外交部)
呉釗燮外交部長(=外務大臣)が12日、カナダの公共放送局CBC(カナダ放送協会)の首席政治コメンテーターで著名な政治報道番組「Rosemary Barton Live」のキャスターを務めるRosemary Barton氏のリモート取材に応じた。インタビューの内容は台湾時間16日未明に同放送局のテレビチャンネルならびにウェブサイトで公開された。
 
呉外交部長はこの中で、中国の軍機や艦艇が台湾海峡の周辺における演習で台湾の防空識別圏に侵入、さらには海峡の中間線を越えるなど、中国は台湾海峡の現状変更を企てると同時に頻繁なニセ情報や情報戦、サイバー攻撃などを通じて台湾の国家の安全を脅かすなど台湾に深刻な脅威を与えていると指摘した。また呉外交部長は、中国の権威主義の拡張は東シナ海、南シナ海にとどまらず、第一列島線をも越えて太平洋へ、さらにはインド洋へと広がっているとし、中国の影響力拡大の野心とその行動は間違いなく地域の平和と安定に対する重大な挑戦であるとの認識を強調。そしてこれこそが民主主義国が一致団結して、日々エスカレートする中国の拡張主義に対抗しなければならない理由だと説明した。
 
こうした中国の脅威に対して呉外交部長は、「我が国政府は戦争の発生を食い止めようと努力しており、軍事面での様々な革新を進め、自衛力と抑止力を高めている。カナダ、米国、イギリス、オーストラリア、日本などの民主主義国は台湾海峡の現状が一方的に改変されることに反対する立場を声をそろえて表明しており、台湾は国際社会が中国の脅迫行為に対する関心を維持し、中国が武力を用いてどこかの国に侵攻するのを抑止するよう期待している」と述べた。
 
呉外交部長はまた、ロシアとウクライナの戦争によって中国はロシア軍の弱点を知り、将来台湾に対してどのような攻撃が行えるかを学んだとする一方、ウクライナの軍と民の自己防衛に向けた決意、ウクライナのとる非対称戦争の戦略、専制政権に抵抗するウクライナに対する国際社会の揺るぎのない支持は、台湾が大いに参考とすべきものであるほか、世界にも多くの啓示をもたらしたと評価。そして、「台湾は活発に発展する民主主義国としてウクライナが主権と自由を維持するのを揺らぐことなく支持していく。国際社会の民主主義陣営は中国とロシアという二つの権威主義に向き合う中で、その勢力の拡大と現状の破壊に断固反対し、未来のさらなる災難の発生を阻止しなければならない」と訴えた。
 
一方、台湾とカナダの関係について呉外交部長は、双方は自由と民主の価値を共有しており、中華民国政府は経済貿易分野での関係深化に努めているほか、サプライチェーンや科学技術、教育などの面でのさらなる連携強化を望んでいると説明。また、カナダが先ごろ発表した「インド太平洋戦略」の中で、台湾との交流ならびにインド太平洋地域のパートナーたちとの協力などを強化するため資源を投じると強調していることを歓迎。そして、カナダが台湾との「投資促進保障協定(FIPA)」に向けた交渉を1日も早く開始すること、及び台湾の「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」加入を支持することに期待を寄せた。呉外交部長は、「台湾はCPTPPの高度な基準を満たしており、サプライチェーンの強靭性やハイテクなどの分野で民主主義のパートナーたちと密接に交流し、インド太平洋地域の平和と安定、繁栄を共同で促進していけるよう望んでいる」と語った。
 
1936年創設のカナダ放送協会は長い歴史を持ち、カナダでの世論に大きな影響力を持つ主流メディアで、24時間放送のニュースチャンネルはカナダ全土で視聴が可能。ラジオ放送、テレビ、デジタルメディアを持ち、カナダの政界、財界、学術界のエリートたちに大きな影響力を持つという。
 
 

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