エスワティニ王国のドラミニ首相が5日より台湾を訪問しており、外交部(日本の外務省に相当)が4日、プレスリリースを発表して歓迎した。以下、その内容要約。
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国交樹立国(中華民国と正式な外交関係を結んでいる国)、エスワティニ王国のクレオパス・シフォ・ドラミニ(Cleopas Sipho Dlamini)首相が我が国政府の招きに応じて3月5日に訪問団と共に来台する。外交部はこれを心から歓迎する。
同国からは国王のムスワティ3世(King Mswati III)が昨年10月に代表団を率いて台湾を訪問したばかり。それに続くドラミニ首相の訪台は互いの外交関係に対する重視のほどを十分示すものである。ドラミニ首相の訪台は2021年7月の首相就任以来初めて。訪問団には、ドラミニ首相の夫人で検察庁長官代理のLomvula Hlophe女史のほか、経済計画開発省のThambo Gina大臣、Thabisile Mlangeni次官、首相府のBertram Stewart次官ら内閣のメンバーたちも含まれる。
我が国政府はドラミニ首相の訪台を重視し、蔡英文総統、陳建仁行政院長(=首相)がそれぞれ訪問団と会談するほか、呉釗燮外交部長(=外務大臣)が設宴してもてなす。また一行は今回、エスワティニ王国で長年事業を展開して来た台湾企業の世曦工程顧問股份有限公司、南緯実業股份有限公司などを訪問し、将来の協力計画を話し合う。このほか、一行は新竹サイエンスパークを訪れ、科学技術面での我が国の成功体験を学ぶことで、ムスワティ3世が高度に重視する「王家科学園区」(Royal Science and Technology Park, RSTP)のさらなる発展を図る。
エスワティニ王国は長年、国連、WHO総会(世界保健機関の年次総会、WHA)、国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)、国際刑事警察機構(INTERPOL)などの国際的な場で台湾支持の発言を続けてきた。ドラミニ首相自身もこれまで度々エスワティニ王国政府を代表して我が国のため強力に発言するなど、我が国にとって世界で最も忠実な友人の一人である。今年で台湾とエスワティニ王国が国交を樹立して55年。両国によるインフラ整備、農業、医療・公衆衛生、教育及び情報通信技術など各分野での緊密な協力はエスワティニ王国の各界から高度に歓迎され、評価されている。