蔡英文総統が16日午前総統府で、米下院歳出委員会国防小委員会で委員長を務めるケン・カルバート議員率いる訪問団と会談した。蔡総統はあいさつの中で、カルバート議員の訪台が1995年以来で今回は超党派の議員らと共に台湾にやって来たこと、エド・ケース議員(民主党)、トム・コール議員(共和党)は過去に訪台の実績があり、その他の議員たちは初めての台湾訪問であることに触れた上で、「台湾の人々を代表して古き友人と新しい友人の来訪を歓迎する」と述べた。
蔡総統は、米国議会が党派を超えて揺らぐことなく台湾を支持してくれていることに感謝。具体的な例として2023年度の「国防権限法」及び「包括的歳出法」に地域の安全保障のための連携強化や台湾の安全保障支持に関する様々な提唱を盛り込んだことを挙げた。
蔡総統はまた貿易についても触れ、米国議会による支持の下、「21世紀の貿易に関する台米イニチアチブ」も今年1月に第2回会合を終えられたとし、今後も台米が貿易の円滑化、労働者の権利、デジタル貿易などの分野でハイレベルな協議を進め、同協議が全面的な貿易協定締結の基礎となるよう期待した。蔡総統は最後に改めて一行の来訪を歓迎、「今回の訪問が台米関係をいっそう緊密にし、各分野での協力を大きく前に踏み出させるよう期待する」と述べた。
続いてあいさつしたカルバート議員は、蔡総統の歓迎と指導に感謝するとした上で、台湾に来てその多くの前向きな変化を目にしたと台湾の進歩を評価。そして、地域の安全保障、貿易、投資、その他双方が共に関心を持つ分野で議論できることに期待した。カルバート議員は、今回の訪問はこの地域の平和と繁栄を促すと共に台米関係をさらに強化することが目的だと述べた。