英国を訪問している数位発展部(=デジタル省)の唐鳳部長(オードリー・タン大臣)は12日(現地時間)、ビジネス・通商省のナイジェル・ハドルストン(Nigel Huddleston)副大臣と会談し、双方のデジタル化へ向けた取り組みの理念を共有し、さらなる交流深化の機会を模索することで一致した。
唐部長はハドルストン副大臣に対し、近年の自然災害や国際情勢の変化に対応し、突発的な事態に耐えうるデジタル・レジリエンスを確保するため、台湾でいままさに暗号化や秘密分散などの最先端技術を使った越境バックアップを企画していると伝えた。唐部長はまた、数位発展部がクラウドネイティブの概念の導入や、ゼロトラストの仕組みを結合することで良好なサイバーセキュリティ環境を確保していると説明。また、デジタル署名の相互認証を速やかに実現することで、台湾と英国の双方のためにデジタル貿易の技術的障壁を取り払い、より多くの交流の機会を提供できるようにしたいと述べた。
これに対してハドルストン副大臣は、英国政府は「Digital Trade Network(デジタル・トレード・ネットワーク)」の普及に取り組んでおり、将来的には台湾も協力対象に加えるとして、台湾と英国の協力関係の深化を歓迎した。
唐部長はこのほか、英ロンドンで12日から始まったテクノロジーカンファレンス「London Tech Week」の「グローバル・リーダーズ・イノベーション・サミット」に出席した。このサミットには世界41カ国から科学技術関連の専門家400人以上が参加。唐部長は、複数の国の来賓に対して、デジタル・ガバナンス、サイバー・レジリエンス、AIの民主化などについての台湾の取り組みや経験を披露した。
唐部長はまた、数位発展部が今年、デジタル分野に特化した「就業金卡(=就業ゴールドカード)」の発行を開始したことも紹介。デジタル分野で8年以上の業務経験がある外国人に対して、職務内容や給与水準に関わりなく1~3年の居留ビザ(就労許可含む)を発行しているとして、専門知識を持った外国人材が台湾で就職したり、職を探したり、起業したりすることを歓迎すると伝えた。
唐部長はさらに、「台湾雲市集(Tクラウド)」が台湾の中小企業や零細企業のデジタル・トランスフォーメーションを支援していることを紹介。15分野729項目のクラウド・ソリューションを貸し出したり、専門家によるオンライン・カウンセリングサービスなどを提供することで、これまでに5万社近くのデジタル・トランスフォーメーションを助成してきたことを明らかにした。今年3月31日からは、ソーシャル・イノベーション組織も対象に加えており、今後は合作社、長期介護施設などの組織も助成申請を可能とすることで、国民全体のデジタルレジリエンスの強化を目指すと説明した。