途上国の貿易関連能力の向上を通じて経済発展と貧困削減の達成を目指すWTO（世界貿易機関）の取り組みである「貿易のための援助（Aid for Trade, AfT）」のグローバル・レビューがこのほど開催された。中華民国（台湾）の駐WTO代表団は席上、台湾の対外援助による成果と貢献を報告し、メンバーから高い評価を得た。WTOのウェブサイトが報じた関連のニュースでも「貿易のための援助」に向けた台湾の取り組みが紹介されており、台湾の取り組みがWTOメンバー全体に認められ、評価された形となった。
台湾の駐WTO代表団は、2022年に台湾は政府開発援助（ODA）として4.32億米ドルを提供し、新型コロナウイルスからの経済立て直し、気候変動への対応、貧困と不均衡の緩和、女性のエンパワーメント及び能力の構築にフォーカスして「貿易のための援助」を進めてきたと説明。また、海外に駐在する技術協力隊の運営方式や主な国際組織との協力について紹介、こうした取り組みで開発途上国や後発開発途上国が多角的貿易体制に加わるのを助け、国連の持続可能な開発目標（SDGs）の達成を目指していることを説明した。
外交部（日本の外務省に相当）は、「我が国はWTOメンバー及び国際社会の責任を負う一員として、『堅実外交、互助互恵』の理念をずっと守り、国交樹立国や理念の近い国々との連携を深めている。これからも我が国は開発のための国際協力の範囲を広げ、台湾を、世界が持続可能な開発を目指す上での堅実なパートナーにしていく」と述べている。