頼総統は、自民党青年局が長年にわたり台日交流において重要な役割を果たし、双方の理解と協力を深るために取り組んできたことに感謝した。また、日本と台湾は強い絆で結ばれているとして、台湾が困難に直面するたびに、日本は支援の手を差し伸べ、ぬくもりを与えてくれると述べた。その具体例として、昨年4月3日の花蓮地震では自民党青年局が募金活動を行い、現地の復興を支援してくれたことや、最近では石破茂首相や日本の複数の議員が、台湾の台風被害や豪雨被害に対してお見舞いのメッセージを寄せてくれたことなどを挙げ、いずれも「我々を深く感動させた」と述べて感謝した。
頼総統はさらに、台湾と日本はいずれも民主主義、自由の価値を堅く信じていると指摘し、権威主義の拡張に直面する中、日本政府が安倍晋三元首相から石破茂首相に至るまで、日米首脳会談、G7首脳会議、日米豪印戦略対話(QUAD)など国際会合を通して、台湾海峡の平和と安定の重要性を一貫して強調していることにつき改めて感謝した。
頼総統はまた、目まぐるしく変化する国際情勢に対応するため、台湾と日本が地政学的な協力によって地域の安定を図ると同時に、半導体、AI(人工知能)、軍需産業、サイバーセキュリティ、次世代通信などの産業分野で協力を深化させ、競争力を高め、互いの経済レジリエンスを強化することで、双方の経済や産業にとってウィン・ウィンを実現できるよう期待を示した。
これに対して中曽根局長は、台湾と日本は多くの基本的価値を共有し、共通の国益も多いことから、多くの分野で具体的な協力を行っていると述べた。また、現在の台日関係は過去最高に良好な段階にあり、この良好な基盤の上で、双方の協力関係をさらに強化していきたいとし、青年局としてもこれを支援する意向を示した。
中曽根局長はまた、最近台湾を襲った台風や豪雨被害に対してお見舞いの意を表明するとともに、日本と台湾はいずれも自然災害が頻発する地域であり、そのたびに互いに助け合ってきたと説明。日本で来年、「防災庁」が正式に発足することに言及し、その主要な任務の一つが国際協力になることから、今後台日間で防災関連の情報・知識・経験を共有し、防災分野の協力を強化していければと期待を述べた。
中曽根局長は、現在世界の複数の場所で戦争が発生し、武力による現状変更の試みが頻繁に行われているが、台湾が台湾海峡の緊張状態に直面しているのと同様、日本も中国、ロシア、北朝鮮の脅威に直面しているとして、「我々は自分の国は自分で守る」という決意を国内外に示し、対応の仕組みを構築していけばならない」と強調。その上で、信頼関係にある台日双方は緊密に連携し、地域の平和と安定を推進する必要があると訴えた。
また、半導体分野での台日協力について中曽根局長は、頼総統が言及したように、半導体だけでなく、次世代通信やAIといった分野でも台湾と日本は強みを持っており、日本には台湾から学ぶべき点も多く、今後関連分野での協力を強化し、両国間の産業競争力を高めていきたいと述べた。
中曽根局長は最後に、日本にとっても台湾にとっても政権運営は容易ではなく、特にSNSの台頭が民主主義体制をより複雑にしていると指摘。「それでも政権運営者は国民と国家を守らなければならない。台湾と日本が連携して課題に対処していくことを期待するとともに、その中で若い世代が重要な役割を果たしていきたい」などと述べた。
一行はその後、総統府の近くにある台北賓館(迎賓館)を訪れ、蕭美琴副総統とも会談した。