今回の会議では特に、気候変動が食料安全保障に与える問題について焦点が当てられた。双方の代表は関連の政策について幅広く意見交換を行うとともに、技術協力と人材育成を通じて農業のレジリエンスを強化し、食料の安定供給を確保していくことで合意した。また、この会議のために台湾を訪問したインドネシアの代表団は29日と30日、農業部の手配により、彰化県と宜蘭県を訪れ、台湾の食料産業の現状を視察したり、台湾で研修を受けるインドネシア人若手農業研修生の様子を確認するなどした。
外交部は今回の会議が円滑に開催されたことを喜ぶとともに、台湾が今後も「開放」と「互恵」の原則の下、インドネシアと各分野で実質的な協力を展開していくことを約束。今回の会議の成果が、台湾とインドネシアの農業パートナーシップの基盤をより一層強固にし、食料安全保障というグローバルな課題に共に取り組み、双方にとってウィン・ウィンとなる目標の実現に寄与することを期待するとコメントしている。
農業部によると、台湾とインドネシアは2016年が「台湾・インドネシア農業協力協定」を締結して以来、農業技術協力、人材交流、産業連携などのプロジェクトに取り組み、多くの成果を上げてきた。今回の台北での会議は、前回(第4回)の開催以来、6年ぶりの実現となった。インドネシア側からは、協力分野をさらに拡大したいとの意向も表明されたという。農業部は、「食料安全保障というグローバルな課題に連携して立ち向かうだけでなく、双方の農産品の双方向の市場開拓促進や農業分野における投資機会の創出などにおいても協力を深める、互恵的な成果を実現していきたい」と意気込んでいる。