2025/10/13

Taiwan Today

外交

頼清徳総統、日本の自民党参議院議員会長の松山政司議員ら一行との面会で台日関係の一層の深化に期待

2025/10/01
頼清徳総統は、日本の自民党参議院議員会長を務める参議院の松山政司議員、渡辺猛之議員、上野通子議員、堀井巌議員らの一行と総統府内で面会した。松山議員から頼総統に、花蓮で発生した大規模洪水の被災地支援として義援金の目録が手渡された。(総統府)
頼清徳総統は9月30日午前、自民党参議院議員会長を務める参議院の松山政司議員、渡辺猛之議員、上野通子議員、堀井巌議員らの一行と総統府内で面会した。松山議員から頼総統には、花蓮で発生した大規模洪水の復興支援として義援金の目録が手渡された。
 
頼総統は、松山議員とその一行の訪問を歓迎するとともに、一行の今回の訪台によって台日交流が一層深まることに感謝した。頼総統はまた、台湾と日本は家族のような関係で、ともに支え合ってきたと指摘。先日花蓮で発生した洪水被害では、日本の各方面からお見舞いが寄せられ、大変感動していると伝えた。頼総統はさらに、「台湾と日本は長年、地震や感染症のパンデミックなど数々の困難を共に乗り越えてきた。また、いずれも権威主義の拡張という脅威に直面している。日本は台湾海峡の情勢に長く関心を寄せ、実際の行動をもって地域の平和を守る決意を示し続けている」として感謝した。
 
頼総統はその具体例の一つとして、先週行われた米日韓外相会議後の共同声明に言及。台湾海峡の平和と安定の維持に対する支持や、一方的な現状変更に反対する立場の表明、台湾周辺で安定を損なう行為が頻発していることについての懸念などが示されたが、米日韓外相がこうした立場を示すのは今年に入って3回目であると述べた。
 
その上で頼総統は、「このような揺るぎない立場は、民主主義陣営の共通認識になっている。権威主義勢力の拡張に直面する中で、民主主義国家はより一層結束しなければならない」と訴えた。そして、とりわけ日本については、安全保障や経済・貿易などの分野でさらにパートナーシップを強化していきたいと指摘。それには半導体、水素エネルギー、人工知能、ドローンといった産業での協力が含まれるとして、「民主主義諸国による非レッドサプライチェーン」(中国企業を排除した供給網)の構築で協力し、経済安全保障を強化し、地域の平和と安定を図りたいと語った。
 
頼総統はまた、2021年に日本の参議院が世界保健機関(WHO)年次総会(WHA)に台湾が参加することを支持する決議を全会一致で可決したことに改めて謝意を表明するとともに、今後も参議院議員が台湾の国際参加を支持し、台湾が地球規模の問題解決に向けて各国と交流を深め、世界により大きく貢献できるようにして欲しいと訴えた。
 
これに対して松山議員は、かつて日本青年会議所会頭の身分で何度か台湾を訪問したことがあるものの、自民党参議院議員会長としての訪台は今回が初めてであり、頼清徳総統と面会する機会が得られたことを「光栄に思う」と述べた。また、花蓮で大規模洪水が発生し、多忙を極める中で面会の時間を設けてくれたことに感謝した上で、洪水被害で犠牲となった方々に謹んで哀悼の意を表すとともに、被災地の一日も早い復旧を願うと述べた。
 
松山議員はまた、台湾と日本はどちらも頻繁に自然災害に見舞われる国であり、これまでも互いに手を差し伸べ、困難を克服してきたと指摘。今後台湾との間で、防災・減災分野での協力を強化していければと期待を寄せた。
 
松山議員は前日に高雄を訪れ、安倍晋三元首相の銅像に献花したことを明かし、台湾の人々が安倍元首相に寄せる敬愛と、日本への友情を深く感じることができたと伝えた。そして、「台湾は、日本と基本的価値を共有する極めて重要な国であり、経済交流や人的往来も非常に活発だ。重要なパートナーかつ友人として、今後もさらに交流と協力を深めていきたい」と意気込みを語った。
 

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