2025/10/13

Taiwan Today

外交

外交部の呉志中政務次長がドイツ紙FAZに「協力深化で権威的主義体制に共に立ち向かおう」

2025/10/09
外交部の呉志中政務次長(外務副大臣、右)は先ごろ、ドイツの有力日刊紙フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)のベテラン記者、Jochen Stahnke氏(左)のインタビューを受け、ドイツとの協力では、「TSMCによって(ドイツとオランダの企業と立ち上げた合弁会社)ヨーロピアン・セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(ESMC)が生まれ、欧州の対台湾関係において画期的な成果を挙げていると語った。(外交部)

外交部の呉志中政務次長(外務副大臣)は先ごろ、ドイツの有力日刊紙フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)のインタビューを受け、台湾は民主主義と半導体という強みを通じて国際協力を進め、自信を持って実務的な態度で共に権威主義体制に立ち向かっていきたいと述べた。

呉政務次長は、台湾の経済はすでに8,000億米ドル規模、米国にとって7番目の貿易パートナーとなっており、このことは台湾の実力が堅実かつ国際的であることを示していると指摘、「台湾にはかつてない強さが備わっているが、それと同時に未だかつてないほど多くの課題にも直面している」とし、米国が民主主義国家として継続的に対台湾政策に取り組むことで、台米双方で共有する民主的価値と深い社会的なつながりの上に台米関係が築かれていると述べた。

また、呉政務次長は、台湾経済は中国への貿易依存度が2010年以降下がり続け、2024年には対中国投資が対外投資の7%までに縮小した一方、対米国投資の比率が約半数近くとなり、台米間での経済及び科学技術分野での協力がさらに安定的に進んでいると述べた。

呉政務次長はさらに、ロシアによるウクライナ侵攻は武力による国際秩序の変化を企図したものであるが、台湾は成熟した民主主義国家かつ世界の半導体の拠点でもあることから、その安全保障は世界の安定に直結しており、世界が台湾とその半導体産業を失えば、深刻な困難に陥ると警戒を呼びかけた。他方、中国が台湾の産業と技術力を掌握すれば、世界にとって最も脅威的な強権国になることは必至であり、このところ習近平氏、金正恩氏、プーチン氏、そしてイラン大統領が同席する映像が流れたが、これは権威主義的勢力が軍事的手段を用いて現状を変えようと連携していることを浮き彫りにするものであり、国際社会は一致して警戒しなければならないと語った。


呉政務次長は、台湾は次の三本柱を阻止力として「Not Today Policy(今日はその日ではない政策)」を提唱していると述べた。1. 国防予算を2030年までにGDPの5%まで徐々に引き上げること、2. 欧米の同盟国によるインド太平洋地域での軍事的存在を高めること、3. 国際社会から台湾の国際組織への参加について支持を取り付けること。

「護国神山」(国を守る神の山という意味。台湾経済を支え、経済安全保障上でも重要な産業を指す)と呼ばれる台湾の半導体産業について、呉政務次長は、台湾積体電路製造(TSMC)がアメリカ、日本、ドイツに進出することは、台湾の力を弱めるものではなくむしろ「護国神山」の防護網を広げ、同盟国を共に守るパートナーたらしめるものだと指摘した。台湾はその最先端技術を保有し続けるとともに、信頼を深めて国際協力に取り組み、世界のサプライチェーンの安定性と持続可能性を確保したいと述べ、さらに台湾とドイツとの協力では、「TSMCによって(ドイツとオランダの企業と立ち上げた合弁会社)ヨーロピアン・セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(ESMC)が生まれたが、これは技術面を超えて、欧州の対台湾関係において画期的な成果を挙げているものだと語った。

このインタビューはFAZ紙において『Wir waren noch nie so stark(我々はかつてないほどの強さを持っている)』との見出しで掲載されている。

ランキング

新着