2025/11/07

Taiwan Today

外交

日本の高市首相がAPEC首脳会議で台湾の林信義氏と会談、中国の反発に台湾が反論

2025/11/03
日本の高市首相がAPEC首脳会議の期間中、台湾代表の林信義氏と交流したことに中国の外交部が反発。これを受けて中華民国(台湾)外交部は2日、公式サイトで「中国に干渉する権利なし」と反論する声明を発表した。(高市早苗首相Xスクリーンショットより)
韓国で10月31日と11月1日の2日間にわたってAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議が開かれた。日本の高市早苗首相はこの2日間で2度にわたり、頼清徳総統の特使としてAPECに参加した林信義総統府資政と交流したことを自身のSNSを通じて明らかにした。1度目は10月31日で、APEC首脳会議前に控室で林信義氏と挨拶を交わしたことを写真を添えて伝えた。2度目は11月1日で、林信義氏と握手をしている写真を添えて、「台湾を代表してAPEC首脳会議に参加している林信義氏とお会いしました。日台の実務協力が深まることを期待します」と投稿した。APEC台湾代表団によると、11月1日の会談は約20分間にわたって行われ、林氏は高市首相に対して、台湾と日本が人工知能(AI)やデジタル貿易等の分野で協力をさらに深められるよう伝えた。この会談を受けて中国の外交部は1日夜、公式サイトで声明を発表し、「日本側に強く抗議した」と明らかにした。これに対して2日、中華民国(台湾)外交部は公式サイトで「中国に干渉する権利なし」と反論する声明を発表した。外交部の反論は以下のとおり。
 
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わが国はアジア太平洋経済協力会議(APEC)の正式なメンバーであり、APEC首脳会議(AELM)の期間中、多国間および二国間会談を通じて各メンバーの代表と交流・意見交換を行うことは極めて自然なことである。今回、台湾を代表してAPEC首脳会議に出席した林信義氏も、首脳会議関連の各会合や韓国主催の公式晩餐会など、多国間あるいは二国間の機会を積極的に利用して、日本の高市早苗首相や米国の代表であるスコット・ベッセント財務長官を含め、10を超えるAPEC加盟国・地域の首脳または代表と交流を行った。
 
外交部は改めて強調する。中華民国(台湾)は主権独立国家であり、中華人民共和国とは互いに隷属関係にない。中華人民共和国はこれまで一度も台湾を統治したことがなく、これは国際社会に広く認識された客観的事実であり、現状でもある。したがって、中国は他国の主権的行為に対して発言する権利も、干渉する権利も持たない。中国がいわゆる「一つの中国」の原則を持ち出して台湾と日本の正常な交流を非難することは、APEC加盟国・地域が平等に参加するという核心原則に著しく違反するものである。
 
台湾と日本は互いに、自由・民主主義・人権・法の支配といった普遍的価値を共有する重要なパートナーであり、かけがえのない友人である。わが国は今後も台日関係の良好な基盤の上で協力関係を一層深め、インド太平洋地域の平和・安定・繁栄をともに守り続けていきたいと考えている。
 

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